暮らしの歳時記/正月の行事・楽しみ方(年末年始)

【干支の話】十二支でねずみが1番なのはなぜ?干支の始まりとは?

干支でおなじみの十二支は「子、丑、寅……」と、子(ねずみ)から始まりますが、どうしてネズミが最初なのでしょう? そこで、昔から語り継がれてきた十二支の民話をご紹介。干支や年賀状の話題にお役立てください。

三浦 康子

執筆者:三浦 康子

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干支でおなじみ「十二支」と動物の関係

干支 ねずみ・ネズミ・子 十二支で1番の理由 干支の話

ねずみは成長が早く多産なので、「子」の文字通り子孫繁栄の象徴

「子、丑、寅……」でわかるように十二支は子(ねずみ)から始まりますが、どうしてネズミが最初なのでしょう?

もともと十二支は動物とは無関係のもので、東西南北の方角に「子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥」と漢字をあてていましたが、十二支を覚えやすくするために、その字に動物をあてはめて親しまれるようになりました。その成立ちには様々な話がありますが、昔から語り継がれてきた民話をご紹介します。年賀状作成や新年の話題として、お役立てください。
 

十二支の話、なぜねずみが1番なの?

干支 ねずみ・ネズミ・子 十二支で1番の理由 十二支の話

なぬっ、その年の大将になれるのか…

昔々、ある暮れのこと。神様が動物たちに御触れを出しました。

「元日の朝、私のところへ出掛けてきなさい。最初に到着したものから12番目のものまでを、1年交代でその年の大将にしてあげよう」

動物たちは、我こそが1番になるぞとはりきっておりました。ところが、ネコは話を聞き漏らしてしまい、ネズミにたずねます。するとネズミはわざと1日遅れの日付を教えてやり、ネコはそれを真に受けて帰っていきました。

元日となり、足の遅いウシが誰よりも早く夜明け前に出発しました。すると、牛小屋の天井でこれを見ていたネズミが、こっそりウシの背中に飛び乗りました。そんなこととは知らないウシが神様の家に行ってみると、まだ誰も来ておらず門も閉まったまま。我こそが1番だとウシは喜び、門が開くのを待っていました。

 
ウシにちょこんと乗っかって……1番ゲット!
やがて朝がきて門が開いたとたん、ウシの背中からネズミが飛び降り、ネズミが1番となってしまいました。残念ながらウシは2番となり、それからトラ、ウサギ、タツ、ヘビ、ウマ、ヒツジ、サル、トリ、イヌ、イノシシの順で到着しました。1日遅れで出掛けたネコは番外となり、それ以来ネズミを恨んで追いまわすようになったそうです。

こうして最初がネズミとなり、動物を当てはめた十二支が広く浸透していったのです。

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