スコットランド人も、日本は旨い

海外でジャパニーズの評価が高まっている。アメリカではシングルモルト山崎12年の人気が高い。
アメリカは大消費国であるし、ニューヨークやロスのような世界都市もあって、東京のように世界の良品はすぐに集まってくる。アメリカ人の山崎ファンがいてもおかしくない。ではウイスキーの本場ではジャパニーズのシングルモルトはどう見られているのか。

ウイスキー好きの友人に面白い男がいる。酒類業界の人間ではないが、時々エディンバラやグラスゴーに仕事に出かけることがあって、彼は必ずジャパニーズウイスキーを現地の人々へのおみやげに持参する。
最近は山崎、白州、余市の12年ばかりを持っていき、小さなパーティや現地の知人宅に招かれた時にふるまい、さまざまな人の反応、評価を見る。
 
白州18年
白州18年。ISC2006で金賞を受賞している。
彼曰く、「日本のウイスキーを飲んで、彼らは必ず驚く。そして旨いといって高い評価をする。外交辞令的なものはない」らしい。

これには私も多少は驚いた。スコティッシュはジャパニーズを褒めはしても、やっぱりオラガ国さのウイスキーがいちばん、と言うだろうと思っていたからだ。
 

さて、何がいちばん人気か

なんと白州がいちばん人気なんだという。ハイランド的なスパイシーさとフルーティさ、そしてアイラ的なスモーキーさ、その中間的なポジションの香味に魅力を感じるらしい。

山崎が京都の近くにある蒸溜所と知ると、甘く果実のような華やかさ、つまりエステリーな感覚に、京の雅を感じる人もいるらしい。
余市がスコットランドの風土に似た北海道という土地にある蒸溜所であると知ると、親近感を抱くらしい。
いずれにしても3品とも評判はいい。

この1月、グラスゴー大学で研究をつづけていらっしゃる日本のウイスキーの権威、稲富孝一博士が帰国されていて食事をした時、私の友人と同様のことをおっしゃった。
スコットランドでは白州の評価が高い、と。
山崎に関しては女性的な柔らかさ、しなやかさを感じるらしく「フェミニン」と形容されると稲富氏に教えていただいた。

まあ、ともあれ、時代は変わり、極東の島国ニッポンのウイスキーもやっと高い評価でもって語られるようになった。なんとも嬉しい限り。
ジャパニーズを磨きつづければ、国際品質となる。

前回の同シリーズ『銀座「絵里香」中村健二のジャパニーズ』も是非ご一読いただきたい。
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