新緑に包まれた白州蒸溜所。双塔の建物はウイスキー博物館。 |
UAさんが最後に歌ったのは『ララバイ・オブ・バードランド』。
邦題はバードランドの子守唄という曲で、北杜12年のCMソングとしてよく耳にしているのだが、間近に聴くのはやはりいい。
さらに蒸溜室のステージ。ポットスチルの音響効果は素晴らしいものがあって、彼女のライブを何度も体感しているファンでさえ驚いたのではなかろうか。軽快にアレンジされたCMソングではあるが、このステージでは情感がたっぷりと伝わってきた。
ウイスキーでいう、コクである。
ライブの間、飲んだのは北杜12年2杯、そしてシングルモルト白州12年を1杯。この3杯と彼女の歌声のおかげで、なんとも上質な酔いだった。
さあ、蒸溜所へ行こう
昨年からはじまった蒸溜室や貯蔵庫をライブハウスにしたサントリーのサウンドギャラリーだが、白州も山崎蒸溜所も次回は秋になる予定だ。今回は100組200名の招待だったが、かなりの人気で、応募が非常に多い。秋の白州、山崎の日程、出演者は現段階では未定。ただし8月にはインターネットで発表されるから、興味のある方は、蒸溜所のイベント情報をチェクしつづけてみるといい。ただこうしたイベントだけでなく、蒸溜所へ出かけて欲しい。ウイスキーに愛着が湧くことは間違いないし、それよりも蒸溜所という工場自体が素敵だ。ポットスチルや貯蔵庫を見るだけでも味わい深い。そして蒸溜所に行かなければ入手できないボトルだってある。
赤い屋根が象徴的なニッカウイスキー工場。 |
白州蒸溜所に関していえば、これからの季節は最高だ。甲斐駒ヶ岳のふもと、水がよく、空気もいい。深い森の蒸溜所内を歩けば、素敵な森林浴となる。バードサンクチュアリだってある。
白州の前日に見学に出かけたニッカの余市工場もいい。海も近く晴れ晴れとした地に、石造りで赤い屋根の棟がいくつも立ち並んでいてなかなか絵になる。
ただニッカの場合、モルト原酒工場の稼働率は極めて低く、場内に熱が感じられないのは淋しいが、それでもウイスキーづくりに流れる時というものは伝わってくる。
どうか皆さん、蒸溜所へ。日本のウイスキーを見つめて欲しい。そしてジャパニーズ・ウイスキーの素晴らしさを理解して欲しい。いや理解しなくても飲んでくれればいい。飲み手の力で、日本のウイスキーを発展させようじゃないか。
おすすめINDEX『蒸溜所の歴史、見学情報』を参考にしていただきたい。