和菓子/和菓子関連情報

源氏物語千年紀「源氏物語と和菓子」展(2ページ目)

第70回虎屋文庫資料展、「源氏物語と和菓子」展(2008年5月17日~6月16日開催)。『源氏物語』の情景を思わせる「和菓子」と片野孝志作の「料紙」(平安朝和紙)を中心に、雅やかな王朝の世界が広がります!

原 亜樹子

執筆者:原 亜樹子

和菓子ガイド

とらやに伝わる雅やかな菓子の「意匠」や「銘」

夕顔
押物製「扇面夕顔形」
同様の木型は
江戸時代にもあった
(料紙 片野孝志)
約40点の優美な展示菓子は、今回のために創作したものではなく、全て江戸時代から現代にかけて虎屋で作られてきたものだそうです。

若紫
薯蕷製「若紫」
『源氏物語』を愛読された
明治天皇による御銘
(料紙 片野孝志)
宮中の御用を勤めてきた老舗ならではの見応えのある内容で、『源氏物語』の風情を思わせる意匠や銘の菓子が数多く伝わっていることに、今更ながら驚きます。

「展示期間中限定販売」される和菓子

雲居のみち
御所車の車輪をデザインした
桃山「雲居のみち」
(通常は京都限定販売)
展示菓子のどれか1つでも口にしてみたい。そんな願いを叶えてくれる、展示期間中限定販売の「雲居のみち」と「波」をお土産に包んでもらいました。

波
羊羹製「波」白餡入
白小豆の餡が上品!
(料紙 片野孝志)
平成6年の宮中歌会始のお題「波」に因んで作られたお菓子「波」は、波の音に合わせて明石の君の琴の音を聞きたいものだ、という光源氏の言葉にちなんで展示されているものです。

明石の海に思いを馳せて「波」を一口。何だかんだ言っても私にとって、和菓子は食べてこそ。

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