和菓子/かりんとう・豆菓子・煎餅類

手土産にしたい「東京のかりんとう」

東京の手土産としておすすめの、味も見た目も上品な「かりんとう」をご紹介。浅草の「かりんとう 小桜」に、銀座の「かりんとう たちばな」。どちらもかりんとう専門店が作る、ワンランク上の味です。

原 亜樹子

原 亜樹子

和菓子 ガイド

米国高校へ留学。高校卒業後は東京外国語大学へ進学し、食をテーマに文化人類学を学ぶ。国家公務員として特許庁で勤めた後、菓子文化研究家へ転身。アメリカの食に関する著書多数。 和菓子への造詣も深く、和菓子取材歴は15年以上。

プロフィール詳細執筆記事一覧
夏休みに帰省する方がそろそろ気になってくる「お土産」。手土産にしたい東京のお菓子はたくさんありますが、日持ちの面からもお薦めしたいのが「かりんとう」。黒糖のたっぷりついた昔ながらのかりんとうも美味しいのですが、今回ご紹介するのは味も見た目も上品な手土産にぴったりの「かりんとう」です。

(目次)
P1 手土産にしたい「東京のかりんとう」
P2 始まりは料亭の手土産「かりんとう 小桜」(浅草)
P3 ガラス細工のような飴がけのかりんとうほか

手土産にも喜ばれる「かりんとう」

小桜
「かりんとう 小桜(浅草)」
かりんとう「ゆめじ」
(茶巾袋420円~)
花林糖と書かれることもある「かりんとう」の由来は諸説あり、遣唐使によって伝わった唐菓子に始まるとも、16世紀ごろに伝来した中国の菓子とも、また同じく16世紀ごろ伝わってきた南蛮菓子の一種とも言われています。いずれにせよ、江戸時代には江戸の庶民的な雑菓子(駄菓子、黒糖を使ったお菓子)としても親しまれていたようです。

おやつとして馴染み深いかりんとうの基本的な作り方は小麦粉に水飴などを加えてこね(イーストや膨張剤を加えることが多いようです)、油で揚げてから蜜などをかけるというもの。(参考文献『事典和菓子の世界』中山圭子著、岩波書店)

たちばな
「かりんとう たちばな」(銀座)
(丸缶(小)1,100円~)
今回ご紹介するのは素朴なかりんとうではなく、手土産にも向く高級感のあるもの。高級かりんとうの先駆けと言えるのが、新宿中村屋が進物にも使えるものとして大正時代に販売を始めたかりんとうですが、今回は昭和に入ってから始まったかりんとう専門店のものを中心にご紹介します。味はもちろん、こだわりの感じられる缶や包装紙も、手土産にお薦めする理由です。

次ページでは料亭の手土産から「かりんとう 小桜」(浅草)をご紹介します>>
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

カテゴリー一覧

All Aboutサービス・メディア

All About公式SNS
日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
公式SNS一覧
© All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます