ワイン/ワイン産地と生産者のレポート

ポルトガルの秘宝『ブサコ』を訪ねて(4ページ目)

ポルトガルの森深くに隠れるように建つ『ブサコ・パレス・ホテル』。皇族もポルトガルではここを訪れて飲むという、伝説のワインを求めてブサコを訪れた。

執筆者:橋本 伸彦

セラーの博物館

新旧ヴィンテージのボトルを並べる
なるほど現在は本格的に醸造場として機能していないかもしれないが、見事なまでに昔のままのセラーである。所々に傷みも見えるが、それも実際に使われてきたという証しである。

きちんと修復すればこの施設がそのまま『ブサコ醸造博物館』になりそうである。ここでポルトガル名物、干ダラの小さなコロッケなどつまみながら地元のワインが飲める試飲所を併設というのもいいだろう。そんなことを夢想してしまうような雰囲気である。

女王陛下ご成婚を祝う昼食会

さり気なく掛けられた文書に目が止まる。「エリザベス女王陛下とエディンバラ公を祝す昼食会」とある。現在は80歳を越えるエリザベス2世のご成婚というと、1947年のメニューだろう。第二次大戦で中立国だったポルトガルには多くの亡命者がおり、戦時中はこのホテルにも滞在していたはずだが平時ほどの賑わいはなかった。終戦直後のご成婚は明るい話題で、人々に希望をもたらしたに違いない。

歴史を語る昼食会メニューがセラーに飾られている

ボルドーの1945年そして1947年は20世紀でも1961年と並ぶトップヴィンテージとなったが、ブサコではホテルが以前の賑わいを取り戻そうとしていたはずだ。メニューに供されたと記されているワインは、ブサコ白1944年、ブサコ赤1945年、ポートはトーニー1890年、マデイラはセルシアル1808年……年代物ワインはさすが名門ホテルである。

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