ワインに甘味やスパイスなどを加えて温めたものを英語で「マルド・ワイン mulled wine」といい、ビールやサイダー(発泡性のリンゴ酒)も同じように飲むことがあります。フランス語では「ヴァン・ショー vin chaud(温かいワイン)」、日本でも同様に「ホットワイン」と呼ばれています。

各国でこうしたワイン用のスパイスがティーバッグに入ったものが売られていますが、好きなワインを好きなスパイスで味付けするとまた格別です。屋外での行事や夜の外出など、寒い冬に身体を温めてくれるワインの飲み方です。

混ぜてレンジでチンするだけ!

酸味のしっかりしたワインを温める「ホットワイン」、じつは適当に作るとかなり飲みにくいものになります。コツはいくつかあるので作り方で順を追って見ていきますが、何よりワインを加熱し過ぎて香りが台無しになってしまうことが多いものです。ちょうどホットミルクと同じ適温の60度ぐらいに温めれば、アルコールや風味が飛んでしまったり焦げ付いたりという失敗はありません。それなら電子レンジで温めるのがいちばん簡単。

■所要時間:1分
■使用するワイン:なめらかな味わいの赤ワイン

「ホットワイン」の材料・分量(1人分)

赤ワイン 150ml
水 50ml
グラニュー糖 大さじ1杯
クローヴ 2粒
シナモンスティック 1本
オレンジかミカンの皮 少々

「ホットワイン」の作り方・手順

1:まずワインと湯を合わせ砂糖を加えてかき混ぜます。水はワインの味を和らげて、ソフトな口当たりにしてくれます。砂糖は酸味を和らげて飲みやすさとコクを与えます。砂糖を減らすと水っぽく酸っぱい味になるので注意!


2:クローヴを加えます。ホール(原形を保ったもの)がなければパウダー少々でも構いません。この飲物らしい香りの基本となるので、これだけは省略しないで欲しいもの。好みでシナモン、カルダモン、ジンジャー、コリアンダーシードなどの乾燥スパイスを加えてもいいでしょう。


3:もうひとつワインの風味を引き立てるのに欠かせないのが、柑橘系の果物の香り。ここでは無農薬ミカンの皮を乾燥したものを使います。生のオレンジがあれば、仕上げにスライスを浮かべるだけでもおいしいものです。オレンジジュースを垂らすことでも代用できます。


4:耐熱グラスやマグカップなどに入れて、電子レンジで温めます。カップに入ったミルクを温める設定ボタンがあればそれを使って下さい。温度センサーで仕上がり温度を設定できる場合は60度に設定します。人数が多い時など鍋で温めても構いませんが、ごく弱火で混ぜながら。シナモンスティックでかき混ぜ、香りと雰囲気を楽しんで飲みます。


出来上がりの「ホットワイン」60度前後に温めると微細な泡が立つのが目安

「ホットワイン」の作り方・ワンポイント

■ 材料のバリエーション
ワインは原則的に冷やしておいしいように造られているので、温めて飲む場合には高価なワインを使っても真価を発揮しにくいのです。味にうるさい向きでも1本千円程度のワインで充分おいしく飲めます。味がいまひとつであったり、飲み残しのワインを使い切りたいといった場合は水や砂糖を多めにしたり、ラム酒を垂らすと気にせず飲めるでしょう。同様の温め方で白ワインを使うこともできますが、その場合は乾燥ハーブやハーブティーなど白ワインに合うスパイスを使います。

■ こんな時にこんな食べ物を添えて
とにかく寒くて体の芯まで冷えたような時に飲めば、五臓六腑にしみわたるおいしさ。逆に言えば寒くない所で、身体が冷えていない時に飲んでもいまひとつありがた味がないものです。選びたいシチュエーションとしてはたとえば、冬のスポーツ観戦や釣りなど屋外活動時に、揚げたてのフレンチフライドポテトやコロッケなどアツアツの食べ物と一緒に提供すれば最高においしいことでしょう。食べ物との相性やダイエットの事はひと時忘れて、命を救うエネルギーとして味わいましょう。

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