ワイン/ワイン産地と生産者のレポート

ポルトガルの秘宝『ブサコ』を訪ねて(7ページ目)

ポルトガルの森深くに隠れるように建つ『ブサコ・パレス・ホテル』。皇族もポルトガルではここを訪れて飲むという、伝説のワインを求めてブサコを訪れた。

執筆者:橋本 伸彦

ワインと美食、そして歴史の国

クルミとハチミツにパイ生地を重ねたホテルオリジナルのデザート ミントアイスクリームとラズベリーソース添え
ポルトガルは個性的で上質なワイン用ブドウ品種の宝庫である。これから新しいワイン造りによってさらにフレッシュで畑の特性を表現したワインが出て来るに違いない。すでに国内外のトップ生産者は、ポルトガルで高品質な辛口ワイン造りを始めているのである。そのルーツは、長くワインと共に生きてきた歴史。ブサコを訪れるとそれが実感された。

たとえば作家の檀一雄は1971~72年にポルトガルの海辺の村サンタ・クルスに滞在し、自らの姓と通じる「ダン」地方のワインを飲みながら自伝的遺作『火宅の人』を書き進めた。破天荒な生活の中、彼の心を癒したのはポルトガル人たちの心の温かさだった。派手に訴えかけるのではなく、素朴で温かい。穏やかな中に、独自の精神と深みがある。こんな国民性が、ポルトガルのワインと料理にも反映されているような気がする。


■ 取材協力
  ポルトガル政府観光局
  ポルトガル投資貿易振興庁
  Bussaco Palace Hotel (英語・ポルトガル語)
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