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お茶の香りを表現してみよう

様々なお茶の香り、それぞれの特徴を把握しながら表現するのは結構難しいものです。そこで、香りの表現の練習をしましょう。

執筆者:平田 公一

ワインの香り表現を参考に



華やかな香りを表現してみよう


お茶の香りは非常に多様です。そんな香りを言葉で表現できたらどんなに楽しいでしょう。

飲み物の香りの表現の先駆的な試みは、ワインでしょう。ソムリエがワインをテイスティングするときに、その香りをどのように表現するかは、お茶の表現する際にとても参考になります。

ワインはすでに香りの表現がある意味定着しているといわれています。ソムリエ試験では、ワインテイスティングを行う際に「テイスティング用語選択用紙」なるものが用意され、それぞれのワインで感じられた香りをチェックする仕組みになっています。

例えば、ソムリエ試験の白ワインテイスティングの香り用語としては、「力強く豊かな」、「貧弱な」、「上品な」、「爽やかな」、「枯れた」、「濃縮感のある」「粗さのある」といった用語が61種類羅列されています。もちろん赤ワインの場合も同様に赤ワインにみあった香り表現が63種類用意されているのです。



紅茶の香りもワインを参考に


代表的な香りの区分としては、Emile PEYNAUD (エミール・ペイノー)博士 の分類表(動物質の匂い、バルサム質の匂い、木質の匂い、化学的な匂い、香辛料の匂い、焦臭的な匂い、花のような匂い、果実のような匂い、植物のような匂い)が有名です。

しかし、最近用いられる一般的な香りとしては、果物、野菜、ナッツ、カラメル、木、土、化学物質、刺激臭、酸化、花、香辛料などといった大分類、そしてたとえば、果物には柑橘類やベリー類といった中分類、そして柑橘類には、グレープフルーツ、レモン、そしてベリー類には、ブラックベリー、ラズベリー、ストロベリー、カシスといったような小分類があり、それぞれ、「○○のような」という表現の仕方をするのが一般的なのだそうです。

ワインでは、このように多様な言葉を比喩として駆使しながらも、シンプルでかつ的確にワインの有様を表現する表現することが好まれています。あまりにも自己中心的で感情がこもりすぎた表現では、その明確な特徴を伝えることができないことには注意が必要ですね。

ではシンプルな香り表現を見てみましょう。
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