中国における対応

茶畑も改良されている
中国政府は、このような事態に対応するため、農薬残留問題にかかる茶葉の輸出減少への対策として「WTOに加盟後、TBT体制を利用して、非関税障壁の撤廃を要求する。」「茶園の害虫駆除に占める生物農薬(天敵の利用など)の研究を進め、有効かつ有用な技術を開発、普及させることにより、中国産茶  葉の国際的イメージを回復させる。」といった方針を打ち出し、また茶葉市場などの一斉摘発などに乗り出し、農薬問題の解決に向け各種の努力を開始しました。

たとえば、2001年に国家質量監督検験検疫総局は、「無公害茶葉」など10項目の国家基準を制定しました。また、2002年には、農業部の劉堅副部長が北京で行われた記者会見の席上、「約5年で、野菜・果物・茶葉といった農産物の農薬問題を基本的には解決し、食用農産物の安全を確保できるようにしたい」という5カ年計画を公表しています。

2002年になると、中国農業部は農産物加工業の振興に向け、全国9ブロックの優良農産物地帯を選定して重点支援する農産物加工業発展行動計画を決定しています。その中には、湖北省などを含む茶葉生産地域(優良茶葉)なども指定されており、無農薬での茶葉生産が推奨されました。鳳凰単叢の産地、広東省潮州市鳳凰鎮が中国科学院により無公害烏龍茶のモデル産地として認定されています。

国家レベルだけではなく、各省、県でも農薬問題への対応が進められ、たとえば雲南省の人民代表大会常務委員会では、2001年6月から『雲南省農薬管理条例』を施行しています。

また、2005年には、国家品質検査総局によってEU、日本向けの輸出用茶葉原料は、2006年1月1日より検疫機関に登録した栽培基地のものでなければならないという規定が発表されました。そのため、各省の検疫局は全省の茶葉の輸出企業に対し、できる限り早く自社の栽培基地を設立し、製品の管理を強化し、茶葉の残留農薬等品質安全問題を解決するよう呼びかけていることがニュースになりました。