中国茶/中国茶専門店

中国茶のラビリンスへ 今古茶藉(2ページ目)

奥深いといわれる中国茶の世界だが、そんな世界の入り口としてこのお店ほどふさわしいところはない。そう、ここは中国茶のラビリンスなのだ。

執筆者:平田 公一

様々な茶器が並ぶ棚

茶器にも注力

簡さんは茶葉のみならず茶器にも力を注いでいる。なんども宜興に足を運び、おいしいお茶を入れるための茶器はどうあるべきかということを追求し続けている。

そのため、去年「今古茶藉 6年目 展示会」でもご紹介したように、土の荒さでお茶の味がどう変わるかとか、茶壺の形で味わいは変化するなどといった消費者の目線に立った様々な探求もしている。

そのため、今古茶藉にはオリジナルの茶器がいろいろとそろっている。しかも「これはいい!」というような掘り出し物も見つかったりする。使いやすい煎茶用の器のような茶壺や、お茶を淹れやすい蓋碗などが置いてあるのだ。

本場宜興で作られた手ごろな茶壷が安価で販売されている。初心者にとって良質な茶器を使ってみることは、とても勇気がいることなのだが、手頃で質の良い茶器を使えるのはとてもうれしい。自分の手に馴染む茶器を、簡さんの話を聞きながら選んでみるのもとても面白いことだ。

 


聞香杯風スープ

ランチもおすすめ

7年前、初めてこのお店を訪問したときにもランチを食べさせてもらったのだが、このお店では簡さんの手料理が楽しめる。ランチタイムに訪問するときには、一本電話を入れておけば、台湾風の簡さんオリジナル料理が楽しめる。

先日の訪問時には、黄山毛峰を使った大根と豚肉のスープをご馳走になった。しかも、「聞香杯風スープ」なのだ。つまりガラスのコップに茶葉入りのスープを入れお碗を上からかぶせ、あたかも聞香杯をひっくり返すようにコップとお碗をそのままひっくり返し、大根と豚肉を乗せたもの。そうっとコップを取って頂くのだ。

そのほかに、茶葉を乗せて蒸した鶏肉だとか、梅干入りの白菜のスープだの、さまざまなメニューがその日の簡さんの閃きや工夫よって楽しめるのだ。

様々な茶を楽しめて、様々な茶器を物色できる上に、おいしいランチも楽しめてしまう。本当にここは中国茶のラビリンスなのだ。でも、実はラビリンスはさらに奥が深いのだ。

 


彼もまたここの一員

茶心之会

ここに来る度にいろんな人が店番やっている不思議なお店、それが今古茶藉だ。実は簡さんの応援団はものすごく多い。

しかも年齢層もさまざま。簡さんの人柄と、このお店の奥深さに惹かれた人たちが回りに沢山いる。みな今古茶藉の「茶心之会」のメンバーだ。

しかもその応援団の人たちがまたまたすごい。簡さんと一緒に中国へ行ってしまう人たちも多いと聞く。そんな人たちに支えられてこのお店があるといっても過言ではない。

こんな状況が今古茶藉をさらに奥深いラビリンスにしているのだ。

あなたも、こんなラビリンスに一度足を踏み入れてみてはいかがだろうか。更なる中国茶の世界が広がることまちがいなしだ。


今古茶藉
住所:東京都渋谷区富ヶ谷2-21-11 西建ビル 1F
電話:03-5478-1428
営業:11:30~19:00
定休:不定休

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※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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