中国茶/中国茶館・茶藝館・カフェ

茶館でランチを楽しむ 1 無茶空茶 館

茶館はもちろんお茶を飲むところ。でも、実はおいしいランチを食べられる穴場的な場所であることも多いのです。そんな茶館のランチ紹介します。第1弾は大阪の無茶空茶館!

執筆者:平田 公一

折角なら中国茶館でおいしいランチを食べてみたい。そう思い立って、各地にある茶館のランチを食べ歩いてみることにしました。その第一弾は、大阪西天満にある「無茶空茶 館」。

淀屋橋のオフィス街を抜け、西天満の静かな住宅街の一角にあるこの茶館は、黄安希さんが経営する町屋を改造したとても落ち着ける中国茶館。以前は講習会などに使われていただけでしたが、数年前から茶館として営業してきました。

このお店では、月に一度、「満月茶會」と称して季節折々の料理やお茶を出す素敵な料理茶會を開催して評判になっています。普段でも点心や軽食などとともにお茶を楽しめる茶館としてここを訪れる人が多いのですが、そんな人たちからも支持されているのが、オープン当初から供されている午餐(いわゆるランチメニュー)。

近所に法務局や大阪市役所などがあり、ちょっと足を伸ばせば北浜の金融街も程近い場所柄、ビジネスマンやオフィスレディーの人たちに利用されています。

基本的には週替わりで2種類のメニューを用意しています。今回訪問した際には、「港式南乳燉肉飯(香港風湯葉入り煮豚ライス)」と「中華粥セット」の二つが用意されていました。


それぞれのセットにはスープがついていたり、水餃子がついていたり。折角なので港式南乳燉肉飯を試してみました。

まず、料理が出される前に季節の花茶がだされます。丁度新茶の季節なので、緑茶に杭白菊を二つ落としたものが出てきました。香りの良い美味しい緑茶を頂きながら、料理を待ちます。普通のお店だと水がだされたり、どうでもよいお茶が出てきたりしますが、流石に中国茶館だけあって、出てくるお茶は非常に上等。これだけでも料金を払わなければという物が供されます。もちろんさし湯のサービスも無料でありますから、食後もこのお茶をゆっくりと楽しむことが出きるのがとても嬉しいですね。


それほど待たずにスープと中国の漬物がだされます。スープはとてもシンプルな野菜の中華スープ。生姜の味が効いていて、食欲を増進させます。漬物はピクルスのような酢漬けの大根やピメントなど。それほどすっぱくなくて程よい味わいでした。


そしていよいよ港式南乳燉肉飯の登場。お皿に盛ったご飯の上に、煮豚、湯葉、しいたけの煮物が乗せられ、さらにレタスや人参などのサラダが付合わせられています。ボリューム感のある、そしてしっかりとした飽きの来ない味わいの煮豚ライスは、ばくばく食べられてしまうものでした。

お粥セットの方には、煮玉子などのトッピングのついた中国粥と手作り水餃子。以前、夜のお茶会で水餃子を頂いたことがありますが、肉がぎゅうっと詰った、もちもちとした皮の美味しい餃子でした。

男性でもそれなりにお腹が膨れるボリュームがあります。全て込みで850円。一人で来ていた女性は、食後のお茶とともに本をめっていました。そんな楽しみのできるランチ場所でもあるのです。



このお店の楽しみは、茶館としての落ち着きあるたたずまいにもあります。入り口を入ってすぐの土間には、テーブル席が二つ。明るく白い陽射しが差し込む席で頂くランチはまた格別。さらに中庭のある奥の席は、大きな木のテーブルが一つ。そよそよと通りすぎる風を楽しみながら、ランチと食後のお茶を楽しむことが出来るのです。

近所にお勤めの方は、午後12時から午後5時までの午餐を是非楽しんでみてください。


  無茶空茶 館
   住所:大阪市北区西天満3-9-12
   電話:06-6361-6910
   営業:12:00~21:00
   定休:日曜・祝日
   http://www.muchakucha.net/


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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