中国茶/中国茶関連情報

台湾茶ドットネット(3ページ目)

台湾木柵でのお茶の勉強を経て台湾茶ドットネットをオープンさせた大倉さんに、いろいろお聞きしました。

執筆者:平田 公一



▼ ガイド
ところで、台湾のお茶だとどうしても日本で販売すると値段が上がってしまうということがありますが、このへんはどうでしょう?
▼ 大倉さん
おっしゃるとおり、良質なお茶は台湾でも高いです。台湾では貧乏生活でしたので、たまにおいしいお茶を見つけてもいつも少量しか買えませんでした。でも、実際に経験するとよく分かりますが、土作り、茶樹の栽培管理から製茶段階に至るまで、お茶ができるまでには実に多くの手間がかかってます。しかも一つ一つの作業が品質に影響を及ぼすため、常に神経をとがらせる必要があります。おいしいお茶を安くという願いは誰もが同じですし、一部のコンテスト茶のようなプレミア価格も考え物ですが、こうしてできた"作品"が経た工程をきちんと理解すると、ある程度高いのは止むを得ない気もします。

▼ ガイド
なるほど、良質なものはそれだけ手間がかかって高い。しかたないですね。それでも、日本の台湾茶に対する人気はなかなか衰えません。そんな人気を牽引しているのは女性のパワーだと思うのですが。
▼ 大倉さん
いやー、ほんと女性パワーはすごいですね。弊店のお客様も女性が8割を占めます。この中国茶ブームは一過性で幕を閉じることはなさそうで、台湾でお茶を勉強した者としては嬉しい限りです。お茶会の様子などを公開している個人ページを拝見すると、思わず応援したくなります。

▼ ガイド
そんな女性をはじめとするお客さんに、大倉さんはどんなお茶の側面を普及したいと思いますか?
▼ 大倉さん
そうですね。今後は茶葉料理やお茶の健康作用などにも着目し、さらに台湾茶の魅力を広めていきたいと思います。

▼ ガイド
大倉さんが今後やってみたいとおもうようなイベントなどの企画ってありますか?
▼ 大倉さん
お得意様をご招待してお茶会を開きたいですね。ただ「おいしい」だけでなく、製茶過程や淹れ方による味わいの違いなどを解説しながら、お茶の愉しみ方は無限にあることを知っていただけるようなお茶会を企画しています。できればお客様同士の交流も促進できるような形が理想なのですが、うーん、なかなか容易ではありませんねぇ。

▼ ガイド
そうですよね。私も似たようなイベントやりたい!なんて思っています。きっとこんなイベントに興味のある方って、多いのではないかな。 さて、一つ疑問があるのですが、大倉さんのお店では茶器を扱っていませんね。なにかこだわりがあるのでしょうか?
▼ 大倉さん
個人的には茶器も大好きで、月に一度は鶯歌で茶器を買ってました。しかし、茶器は鶯歌に行きさえすれば同じものが買えますし、実際に手にとって気に入ったものを購入するのが一番だと思うのです。それに対し、お茶は農作物です。天候や製茶技術の影響を大きく受けます。選び方が難しいだけに、逆に追究しがいがあります。

ですから、弊店は茶器や大陸茶販売には手を広げずに、台湾茶のことなら何でも気軽に相談できる「お茶屋さん」を目指します。お茶選びの一助になればと、ご購入いただいたお客様全員にサンプルを差し上げています。台湾で飲んだお茶よりずっと美味しかった~というお客様の声が、いつも励みになっています。

▼ ガイド
なるほど、おいしいお茶を提供する、それが原点であり理想なお店ということなのですね。

最後に、オールアバウトジャパン中国茶サイトに来てくださる中国茶フリークに一言お願いします。

▼ 大倉さん
台湾では来客があるとお茶でもてなします。子供茶道教室も各地で開かれ、お茶を飲む習慣が子供からお年寄りまで浸透しています。今の中国茶ブームが、日本茶や紅茶と共にお茶の選択肢の一つとして後世まで残っていってくこと願います。弊店の方向性としては、茶道というと堅苦しいので"茶芸"、つまり、いかにお茶を美味しく愉しむかを探っていきます。ぜひ一度、弊店のサイトを訪れてみてください。

▼ ガイド
今日は、どうもありがとうございました。



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