はちみつとパンバタートーストに合わせるだけではない、はちみつの奥深さを語ったのははちみつ専門店ラベイユの白仁田雄二さん。「香りのあるパン」を「ただ甘いだけのパン」にしてしまわないように、パンの種類によって相性のよいはちみつを考えることが大事なのです。たとえば、白いバゲットにほんのり香るオレンジのはちみつ、ライ麦パンにとろりと濃厚な森のはちみつはお互いをひきたてあうけれど、組み合わせを入替えると、風味をうしなってしまう。試食でそんな体験をしました。 はちみつはただの花の蜜ではなく、蜂が体を通したもの。 ビタミン10種、ミネラル12種類以上、酵素が80種類ほども入っています。 以前の記事はちみつ専門店ラベイユにも書いたように、百花百蜜、はちみつにはたくさんの種類があります。
ラベイユおすすめの相性は以下の通りです。 ■はちみつとパンの相性
白仁田さんからは、週末に奥様を休ませるブランチの提案もありました。食材を切って並べるだけ、男性でも簡単にできるこのスタイルは養蜂家の食卓を参考にしたものだそうです。 ブランチのパンは、バゲット、カンパーニュ、イチジクとクルミのパンなど3種類ほど用意します。あとはハムやチーズ、野菜や果物、はちみつなどをテーブルに並べるだけ。自分で自由に選び、組みあわせて食べる楽しさが、手をかけていなくても豪華な感じ、ゆたかな時間をつくり出すのですね。
ハムとパン
ベストパンを愉しむイベントを手伝ってくださったこともある、大山(だいせん)ハムの宗平唯さんの話はそんなふうに始まりました。 営業先のベーカリーにメニュー提案している中から、手間ひまかかった食材、意味のある組み合わせのおいしさを、 カスクルート(フランスパンのサンドイッチ)や右の写真のようなタルティーヌなど具体的なかたちにしていくつか見せてくれました。 オリーヴオイル、塩胡椒を加えるという、ちょっと変わったマーマレードは、初めて味わいました。 プレーンなパンのおいしさはこうしたさまざまな食材の組み合わせによって際立っていきます。 ブームやファッションではなく、ごく普通にバランスよくパンを食べるということ。 切ったパンにバターやジャム、その他さまざまな食材をのせていただくタルティーヌなど、食べ手の側がごく普通の方法を知り、自分なりに吟味していくことは、パンのある生活をする上でとても大切なことだと思います。 次のページは フランスのパン事情とまとめです。 |