パン/パン屋さん取材レポート(東日本)

ブレッド&サーカス【湯河原】(2ページ目)

初めて出合うのに懐かしい感じがするパンたち。湯河原のブレッド&サーカスには料理と合わせたい大きなパンがあります。おいしいものとたのしいことを意味する店名通りにパンを作り続ける寺本夫妻を取材しました。

清水 美穂子

執筆者:清水 美穂子

パンガイド

デイズムとブレッド&サーカスのパンづくり

パン屋さんを始めるずっとずっと前のこと。 ワシントンポスト誌に掲載されていたデイズムというパンの記事を、康子さんはカフェで全粒粉とライ麦粉のオープンサンドを食べながら読んでいたそうです。 「おいしいな、うれしいな。日本にこういうパンってないな、残念だな。」そのカフェのパンも、デイズムも。 そう思った康子さんはやがて、それをつくることとなります。

パンづくりをどこで学んだのか聞かれることも多いそうですが、 「コーヒーを淹れるとき、濃すぎたなとか、うすかったかもということは ないですか?まったくそれといっしょです。コーヒー豆を酵母に置き換えてみれ ば。」康子さんは言います。 「もともと取扱説明書などは読まずにいきなりさわりはじめるタイプ。 きっとたのしくて、好きだから・・・自分で発見していくことが好きです。」
「パンというものは無数の作り方がある。何をとるかだ。 こねかたと水の加え方さえつかめば、つくれるようになるよ。」 五郎さんは言いました。

デイズム。古代種「デイズム」を使った石臼挽全粒粉100%のパン。クリームチーズやハムと合う。クリームチーズ+ジャムのサンドウィッチも美味。

おいしいパンをつくるのに必要なことを、寺本夫妻は海外で過ごす経験が豊富な人生の中で学んできたようです。おいしい記憶とたのしみの探究心から今日もパンが生まれます。

寺本さんのパンづくり、もうひとつ特徴がありました。 「おじいさんとおばあさんふたりでやっている田舎のパン屋で、さてと、とか言いながら戸棚のおくから酵母をよっこらしょと取り出してその日のパンを焼くような、そんな雰囲気のパンをつくりたかったんです。」それがデイズム。 いつもそんな楽しいイメージをもとにパンをつくるのだそう。それらは世界中でここだけ、ブレッド&サーカスだけのパンになるのだと思います。

さまざまな食事パン

くるみパン
サンドウィッチにしてもカリっとトーストしてもこうばしい。


パンドミ
湯種をつかった目の詰まった生地はやわらかくもちもちとしている。


天然酵母ハードトースト
種おこしから焼成まで3日かかるというあっさりしたトースト。
デーツといちじく
甘さの不意打ちにおどろく。そのままでバターととてもよく合う。

読者の方へのメッセージをいただきました。


店長の寺本康子さん
「朝だけでなく気楽に自由自在にパンを食べてほしいなあと思います。 ブレッド&サーカスのパンがあると料理がうかんでくるというふうになったらいいなあと思っています。お料理をひきたてる脇役になりたいです。」
ブレッド&サーカスのホームページでは料理とパンを愉しむブログや掲示板を公開しています。読んでいるだけでも元気がわいてくる、素敵なサイトです。

ブレッド&サーカス
http://www.breadandcircusjapan.com/
 


神奈川県足柄下郡湯河原町土肥4-2-16
TEL:0465-62-6789

営業時間 11:00~18:00 木曜・日曜定休

JR湯河原駅より徒歩約7分
地図:Yahoo!地図情報
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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