ゲームの適正な価格は買いたい価格

WiiFitの図
ライトユーザー向けに、8800円のWiiFitをどれだけ売ることができるのかは、年末商戦の大きな見所です
商品の値段をつけるときに、大まかに2通りの方法があります。ひとつは、原価から積み上げて計算していく方法。例えば、飲食店の原価というものは、一般に3割が目安であると言われています。原価率30%、つまり材料を300円で仕入れて、それを調理して900円で出すわけですね。

しかし、これが通用しない商品がありまして、ゲームは、その最たるものの1つであると言っていいかもしれません。近年盛んに業界内で取り上げられている開発費高騰の問題も、ここに大きく関わりがあります。ゲームが複雑化し、高度になっていき、仮に開発費が倍になったとしても、ゲームソフトの値段を倍にするわけにはいかない、つまり積み上げ式で原価率を維持した値段設定をすることができないわけですね。

PS3は、非常に高性能で、高価な部品が使われているため、実際には販売価格よりも原価の方が上回っている、と言われています。しかし、それでもやっぱり高い、というのが市場の反応です。大雑把な言い方をすれば、ゲームに原価はあまり関係ないわけです。

ですから、あまりに乱暴な意見に聞こえるとは思いますが、ゲームの適正な価格というものは、お客さんが買いたいお値段ということになるんです。欲しい気持ちとお財布を両天秤にかけて、お財布よりも欲しい気持ちが重くなった時に売れていく商品なんですね。冒頭でお話した、値下をしても売れないという状況は、欲しい気持ちが軽くて、一向にお財布より下に下がらない状態なわけです。

年末にはWiiのキラータイトル、体重を量ったり、ヨガや運動をすることができるWiiFitというソフトが発売されます。この価格がバランスWiiボードという周辺機器込みで8,800円。他のWiiのタイトルの多くが5,800円ですから、これはなかなかお安くはない値段です。この新しいタイトルで、どれだけユーザーの欲しい気持ちを喚起できるのか、見ものではないでしょうか。値下したPS3やXbox360も含めて、年末商戦、値段と売上げの関係に注目してみてはいかがでしょう。

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