いらないゲームはタダでもいらない

特売をするスーパーの図
スーパーマーケットにいくと、毎日何かしら、セール、特売が行われていますよね
実は世の中には、値下をすればするほど売れる商品と、値下をしても売れ行きに影響をしにくい商品というものがあります。値下をすればするほど売れるのは必需品。スーパーマーケットでよく使われるマーケティング手法として、極端に安い目玉商品を置くことでお客さんを集める、というのがあります。必ず買わなければならないものであれば、安ければ安いほどいいですから、これは効き目があるわけです。

一方嗜好品、娯楽品は安くしたら売れるか、というと、これはまったくそんなことはありません。例えば、あなたの友人が映画の無料チケットを持っていて、映画に誘われた時に、全く興味の無い映画だったらあなたはどうするでしょう。やっぱり興味の無い映画を見に行きたくはないですよね? 若い女の子に、タダだからと言って任侠もののヤクザ映画を勧めても、難しいでしょう。

つまり、値段を下げて売れるというのは、その前提条件として、欲しい、という状態を作らなければいけないんですね。必需品はその名の通り、必要なものですから基本的にこの条件を満たしています。しかし、嗜好品、特にゲームハードのように高価だったり、ある程度大きなサイズのものだったりすれば、余程強烈なコンテンツで、欲しい、と動機付けしなければ条件を満たしたことになりません。

値段が高くなったのに売れ続けたDS

DSをする女の子の図
DSはできるだけ多くの人に興味のある商品になるべく、ペットを飼うゲームなどで女性層にもアプローチしています。
値下をしたのに売上げが上がらないと言う例の逆で、値段をあげても売れ続けたのがニンテンドーDS(以下DS)です。DSは2006年3月11日、それまでのDSよりも本体を薄く、軽くし、バックライトをつけて液晶画面を見やすくいしたニンテンドーDSLiteを発売しました。それまでのDSが15,000円だったのに対し、新型のDSLiteの値段は16,800円、にもかかわらず店頭からあっという間に消えて無くなる程の勢いでDSLiteは売れていきました。

いらないゲームはタダでもいらない。しかし、DSというゲームハードがタッチペンを使って誰でも楽しめるような操作方法を提案したり、それまでのゲームにはなかった脳を鍛えるコンテンツなどを投入した結果、今までゲームをしなかった人にとっても、興味のある、面白そうな商品になりました。そうすると、今度は逆転して、欲しいとなれば少々高くても欲しいわけです。

当時圧倒的に品薄状態で、お店で買ったDSをWeb上のオークションなどで高く売る、転売というようなことをする人達がたくさん現れたことからも、このことはよく伺えます。

安くしても売れなかったり、高くしても売れたり、非常に価格付けが難しいゲームですが、最後にゲームの適正な価格について、考えてみましょう。