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アスリート天国!アディダス本社訪問記(4ページ目)

アディダスと契約した三村仁司氏が、アディダス創立地ドイツ・ヘルツォーゲンアウラッハにあるアディダス本社を訪れた。技術・開発スタッフと意見交流し、アディ・ダスラーの息吹に振れた。

谷中 博史

執筆者:谷中 博史

ジョギング・マラソンガイド

三村モデルは日本先行発売!?

開発チームと庭で記念撮影
開発チームと庭で記念撮影
アディゼロを開発した萩尾氏(左)と話が尽きない
アディゼロを開発した萩尾氏(左)と話が尽きない
ボードに張り出された歴代の「名品」。三村モデルも加わることになるだろう
ボードに張り出された歴代の「名品」。三村モデルも加わることになるだろう
三村氏は、今回の訪問・交流をもとにアディダスの機能をどのように活用するか、アディダスに対するアドバイスや要望を出していくことになる。一方、今回の三村氏の本社訪問は本社側のスタッフにとっても刺激になった。

アディゼロシリーズの開発にたずさわるなど、アディダス本社の開発部門に席を置く萩尾孝平氏は次のように語る。

「三村さんは選手に一番近いところにいた人ですから、その人の話を僕たちが直接聞けるということにものすごく期待しています」

来年2011年に予定されている三村イズムが投入された製品の登場については?

「今、打合せが始まっているところです。社内でいかに三村さんから学んでいこうか、どういうタイミングでアディダスが進んでいる方向と三村さんを融合させて最大化するかということですけど。ある程度方向性はまとまってきているので、これから開発に動き出すところです」

その方向性とは「まずは、日本のマーケットに特化させてやっていこうと思っています。アディゼロもそうなんですけど、日本のランニングシューズは軽量化では世界で一番進んでいるマーケットだと思いますし、一番情報があふれているマーケットだと思います。この一番競争の激しいマーケットをターゲットにしていき、そこで成功すれば他のマーケットでも必ず受け入れられると思います」とのこと。

日本人ランナーとしてはなんともうれしい話だ。三村氏はトップアスリートに提供するカスタムメイドのシューズ造りはこれまで通り大きな仕事として継続する、そしてそのノウハウが汎用品にどのように活かされるのか、どのような製品になって登場するのか興味と期待はいやが上にも膨らんでくる。

今回のグローバルアディダス本社訪問は、植月正章氏(兵庫県陸上競技協会会長)から「科学の世界と不明確な世界を一緒にしたのが、三村の世界」と評されたという三村氏が、さらに世界を広げる上での節目になるように思える。そして、アディダスの開発陣にも大きな刺激を与えることだろう。

参考資料:
「アディダスvsプーマ」(ランダムハウス講談社)
「オニツカの遺伝子」(ベースボールマガジン社)



<関連リンク>
現代の名工、三村仁司氏が生み出すシューズ
アディダス
共に戦うブログ ジャージーの故郷を訪ねて@adidasヘッドクォーター
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