大会開催日2月28日の特異性
第一回の東京マラソン2007は2/18に開催。9時の気温が5.2度、15時が8.7度。雨。風速3.9~7.6の強い風が吹いていた。配布されたビニール袋をフィニッシュまで被り続けたランナーも多かった |
東京マラソンでなくても、この2~3月にフルマラソン出場をされる方はたくさんいることと思います。この時期のフルマラソン大会出場時の注意をまとめました。
東京の2月28日、暦の上では春といいながら、まさに冬と春のちょうど境目のタイミングです。年によってはぽかぽか陽気だったり、春一番が吹き荒れたり、ミゾレや雪に震え上がる日もあるという時期です。しかも通過する低気圧の位置や速度によって、予報がずれやすい季節でもあります。ランナーは天気の推移、予報に注意するとともに、どのように変化しても対応できるように二重、三重のウエアリングプランを考えておきましょう。
では、今年東京マラソンが実施される2月28日の東京は、過去においてどのような天気だったのか、気象庁の統計データで探ってみましょう。以下は、過去10年間の2月28日の天気です。
サブスリーで走るランナーは9時から12時までの気温変化を、6時間かかる方は15時までの気温変化を見てください。風速は、9時から15時までの最低と最高値です。
過去10年間の東京の9時から15時の天候
年 | 9時気温 | 12時気温 | 15時気温 | 最低風速 | 最高風速 | 風向 | 天候 |
2000 | 6.1 | 11.4 | 12.4 | 1.4 | 6.8 | 南西 | 晴れ |
2001 | 7.0 | 14.4 | 14.9 | 1.2 | 9.1 | 南西 | 曇り |
2002 | 8.9 | 10.0 | 10.7 | 2.2 | 3.7 | 北北西 | 曇り |
2003 | 4.6 | 7.6 | 9.7 | 1.1 | 4.6 | 北北西 | 晴れ |
2004 | 6.6 | 11.4 | 11.9 | 1.5 | 2.3 | 南 | 晴れ |
2005 | 4.2 | 9.5 | 9.5 | 0.8 | 2.5 | 南南東 | 晴れ |
2006 | 4.5 | 4.9 | 5.6 | 2.3 | 4.9 | 北北東 | 曇り |
2007 | 10.7 | 12.7 | 13.2 | 5.4 | 8.3 | 北西 | 晴れ |
2008 | 6.1 | 9.7 | 11.2 | 3.0 | 6.5 | 北西 | 晴れ |
2009 | 5.6 | 8.6 | 10.0 | 1.6 | 3.3 | 東 | 曇り |
雨の少ない2月28日だが、強風日はあり
雨中にスタートした東京マラソン2007だったが、フィニッシュ時には薄日もさす天気に回復していた |
まずランナーにとっては雨以上に手強い風。例えば、2001年には春一番が吹き、最も強い風速は9.1、2007年も9時から15時まで5.4~8.3の強風が吹き荒れています。ちなみに1991年の2月28日にも春一番が吹きました。
風速は、3.4~5.5(風力3)で小枝が揺れる状態。このあたりから向かい風になると走りにくさを感じるようになります。5.5~8.0(風力4)になると埃が宙に舞いだし、風よやんでくれと祈る気持ちに。レースの時間帯に風速5.5以上を記録した日は5回もあります。
レース時間中に10度近い気温差も
また2月28日の前後数日までをみてみると、2007年3月1日には風速9.5を記録。2009年2月27日には気温が9時3.5度~15時2.4度で雪~ミゾレの寒い一日。と思えば、2008年3月1日は9時10.2度~12時13.7度という超ぽかぽか陽気。2008年2月26日は、9時4.7度から気温がグングン上がり、15時までの間に14.0度を記録するという寒暖差が極端にある日になりました。一般的には2月28日は、スタート時は5~7度で15時に10度前後、天候は薄曇りで風力2~3という走りやすい日が多いのですが、崩れるとなると大崩れするというのがこの頃の天候です。