山耐攻略のポイント3
次第に闇が迫ってきた浅間峠。ここでライトを取り出さずに走り抜けられるのはかなり上位 |
・天気を読む
・必要な装備を見極めて軽量化する
・地図を読んでペース配分する
天気を読む
三国志演義の主人公の一人、諸葛孔明の軍才の基盤にあったのが天気予報の能力でした。赤壁の戦いで曹操の船隊を壊滅させたのは、その土地の天候をよく知っていたからでした。山耐も同じことが言えます。「女心と秋の空」と言われるように、秋の天気は数日間で大きく変化します。過去10年間のコースに近い小河内の天候の記録を調べてみますと、10月12日以降で摂氏25度に達した日が3日あります(いずれも12日か13日)。一方低い気温ですが、13日以前(9日)で6.3度という日がありました。
2003年10月9日の最高―最低気温は、16.8度―6.3度、13日は25.5度―15.1度だったのです。これは低気圧が」関西から関東を横断した時なのですが、茨城では突風でクレーンが倒れるというような事件も生じています。
台風が接近した2004年10月は9日に141mm、20日に166mmの降水量がありました。台風や低気圧が西北側にあれば曇りや雨ですが気温はあまり下がらず、東に去ると晴れますが大陸の寒気が侵入して気温が下がることになります。
参加者のほとんどは12~16時間程度かかっていますが、これだけの時間があれば、天候は劇的に変化する可能性があります。特に近年は、日本の沿岸に近い東海で突如低気圧が発生するという事例もあります。それでも低気圧が通過し、大陸側から張り出した強力な高気圧に覆われた直後のスタートならゴールするまで天候の変化は考えられません。
どのように天気を予想したとしても、防寒具、雨具の携行は必要ですが、その時の天気が読めれば、半袖か長袖か、どのレベルの雨具や防寒具を用意すべきなのか、シューズを軽量なランニングシューズで済ますか、マッドタイプのトレランシューズにするか、より現実に即した判断ができます。
気象庁「日々の天気図」で過去の天気図を見ることができるので、近年の10月の天気図を見ておくことをおすすめします。