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ウルトラマラソンとは?(2ページ目)

6月22日にオホーツク海に臨むサロマ湖畔で、日本のウルトラマラソンを代表するサロマ湖100kmが行われます。フルマラソンよりウルトラマラソンという、その魅力連続でお伝えします。

谷中 博史

執筆者:谷中 博史

ジョギング・マラソンガイド

初挑戦は野辺山100km、すんなり完走

「JR鉄道最高地点」をコスプレの応援を受けて走りすぎる。晴れれば八ヶ岳が間近に迫って見える場所
「JR鉄道最高地点」をコスプレの応援を受けて走りすぎる。晴れれば八ヶ岳が間近に迫って見える場所
最初に紹介するのは、谷戸光夫さん。2007年5月に開催された星の郷八ヶ岳野辺山高原100kmウルトラマラソンが58歳にしての初ウルトラ体験でした。体を動かすことが好きな谷戸さんですが、ランニング歴は浅く、走り始めたのが52歳の時。でも最初からフルマラソンを目標にランニングを始めたとのことで、ランニング開始半年後には早くも河口湖マラソンに挑戦、3時間58分台とサブフォーでデビュー。その後順調に記録を短縮しましたが、3年目に3時間10分台で走った後は足踏み状態、自己最高記録は59歳になってからのつくばマラソンで3時間4分台でした。1歳刻みランキングでは11位にランキングされています。

超遅咲きの谷戸さんがさらにウルトラマラソンに挑戦するに至った動機は何だったのでしょう。

「トレーニング仲間でウルトラマラソンに出場した人が何人かいて、話を聞いているうちに、いつかは自分も走らなきゃいけないなと思うようになってたんです」

周囲の雰囲気が谷戸さんをウルトラへ導いたようです。それまでの長距離走というと年に3~4回のフルマラソン、フルマラソン以上の距離は皇居周回チャレンジ50kmを年1回、ランニングの大会ではないですが、東武鉄道が主催する外秩父七峰縦走(約42km)といったところ。

初挑戦は野辺山で完走狙い

露店さながらに各種の飲み物食べ物が並ぶエイドステーション。展望も良く思わず足が止まってしまう。ここから川上村
露店さながらに各種の飲み物食べ物が並ぶエイドステーション。展望も良く思わず足が止まってしまう。ここから川上村
峠のエイドは完走を確信した参加者が補給とストレッチングで鋭気を養う。さぁ、みんな、行くぞ
峠のエイドは完走を確信した参加者が補給とストレッチングで鋭気を養う。さぁ、みんな、行くぞ
大会は申込締切りや仕事のスケジュールの関係で、近くで行われる野辺山100kmを選びました。支度やペースは雑誌の情報を参考にして準備をしましたとのことです。

野辺山は標高がありスタート時(5時)は寒いので、Tシャツにビニールを被り、下はロングタイツ。シューズは、はじめ上り坂があるのでレーストレーナー、35km地点のエイドでかかとのクッションがよいウルトラ専用に履き替え、パンツもロングから短パンに穿きかえたとのことです。

初体験でもあり、目標は完走。8分/kmで完走できる計算なので、7~7.5分/kmでペース設定。カメラと携帯電話を持ち、景色の良いところでは写真を撮りながらの走りです。

「野辺山は景色がいいコースで、甲斐駒ケ岳や富士山が見事でとても励まされました。はじめは上りながら順調にいってたんですが、50~60kmあたりで足が重くなってきて、そこから70kmぐらいまでは長く感じました」

50kmが最低標高点、71kmが71kmの部のフィニッシュポイントでもあり、100kmの部では第2関門にあたります。50kmから71kmまでの標高差は上りで約300m、上りはそこからさらに馬越峠まで450mほど続きます。

「第2関門でどのくらい余力があるかがポイントですね。そこまでに体力を使い切らないこと」

私も、どんな距離のレースでも、全距離の70%あたりでまだ余裕がないと良い記録は望めないと説明してきましたが、100kmのウルトラマラソンでも同様のようです。たた、100kmの残り30%にはコース最大の難所馬越峠もあり、30kmという距離も半端じゃありません。谷戸さんは12時間45分10秒、大会完走者中314位という初体験にしては立派な成績で完走を果たしました。
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