ジョギング・マラソン/東京マラソン徹底解説&レポート

東京マラソンへの道10 ハーフ、余裕の理由(2ページ目)

東京マラソンまであと3週間と少々。この時期にハーフを走っておくと、大会で設定するペースがつかめます。そこで4時間30分切りを目指すN氏と参戦。N氏の仕上がり順調な様子。その理由は何?

谷中 博史

執筆者:谷中 博史

ジョギング・マラソンガイド

スクワットが効いた!後半アップで2時間切り

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荷物置き場に帰ってきたNさんの顔はそれとなくほころんでます。2時間切りの目標を達成したようです。

ガイド:どうでした、今回は?

N氏:やりましたよ。切りました。1時間55分台です。

ガイド:すごいじゃないですか。前回に比べて6分短縮だ。膝は大丈夫?

N氏:まったく無事です。スクワットが効いたんですね。最後にスピードを上げられましたもん。

ガイド:スクワットもあると思うけど、月間150kmぐらいでも続けていると次第に長い距離を走る体に変わってきたんですね。どんなペース配分で行ったんですか?

N氏:最初の5kmは31分30秒ぐらいで、そこでちょっと遅いなと思ったんですよ。次の5kmは30分丁度ぐらいで。でも良く考えると1km6分じゃダメじゃないですか(そりゃそうだ……。ハーフマラソンは20kmではなくて21.0975kmだから、1.0975km分足りないよ)。そこからスピードを上げました。

ガイド:ということは、後半は1km5分ぐらいで走っていたかもしれないですね。前半に力を残し過ぎかもしれないけど、フルマラソンはそのくらいで丁度いいですよ。ゴール後もそんなに疲れていないみたいですね。前回の最後のよれよれになっていたのとは、えらい違いだな。

N氏:でも、フルになるとこんなわけにはいかないと思うんですよね……。35kmぐらいからが不安ですよ。

ガイド:ハーフまでは、今日の最初の5kmと同じ31分台でいいですよ。そこからは体と相談して。最後の5kmは腕の振りで無理矢理でも体を運ぶ。歩いてしまっても腕が振れると速く歩けます。体を元気に動かさないと、体が冷えてきてよけいに体が動かなくなるという悪循環にはまります。それをなんとかとどめるのが腕の振り。

N氏:腕振りのダンベルトレーニングもやってますよ。でも嫁さんが1kgのを買ってきて、軽すぎて……。

ガイド:奥さんには1kgでいいけど、Nさんは体格がいいから2kgぐらいほしいですね。小生も2kgです。

N氏:了解です。おっと、Wさんが帰ってきた(WさんはNさんの友達。東京マラソンには前回に続いて連続当選。身長はNさんより高い186cm)。

W氏:参った~。なんとか2時間切ったけど。1時間59分57秒。

N氏、ガイド:それはきわどい。でも、おめでとう。

W氏:もっと楽に行けると思ってたんだけど(ちょっと、東京マラソンへの不安が浮かんだ表情)。

N氏:当サイト記事を読んでなかったんじゃないの?

W氏:いや、スクワットやりましたよ。50回やったら筋肉痛がひどくて、その後やってないですけど。

ガイド:書いておいたでしょ。30回ぐらいからはじめて次第に回数を増やすようにって。翌日筋肉痛をちょっと感じるくらいが適当量。でも、やっているときは痛くないからついやりすぎちゃうんですよね。

N氏:自分は30回でも筋肉痛がひどかったですよ(とやってみせる)。

ガイド:そんなに深く屈伸(フルスクワット)しなくていいんですよ……。膝が90度くらいに曲がれば十分。「マシンがなくてもできる筋力トレーニング」を参考にしてください。
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