距離を伸ばして持続力をつける練習メニュー
走り込みは長丁場なので、競走になると疲れも増してしまう。リラックスして走ろう |
■距離を伸ばそう
1回の練習距離が5kmでは毎日走っても1ヶ月の走行距離は150kmです。それでもフルマラソンの完走は可能だと思いますが、あと50km、1週間あたり10km余増やして、月間200km走ると4時間台の完走はほぼ確実になります。
■メリハリをつける
1ヶ月200kmというと週間約45kmです。1日に走る距離は、この距離を7日で割った距離ではなく、強弱をつけてください。天候やスケジュールの都合で、思ったようにメニューがこなせないことがあるかもしれません。そんな時は、無理をして休みをつぶすより、毎回の練習距離を少しずつ増やすようにしてください。また走れないときは、なるべく歩くとか、筋トレをするとかの代替トレーニングを積極的に取り入れましょう。
■10km走れるようになった方のためのメニュー例
【スピード型】 | ||
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日曜日 | 15km | 最初の5kmは1kmごとに10秒ペースアップ7分→6分20秒。ラストの10kmは6分20秒のペース走 |
月曜日 | 休み | または疲労を抜くためのスロージョグ2~3km |
火曜日 | 10km | 1kmごとに10秒ペースアップ7分→5分30秒。上げきれなくなったらそのタイムを粘って維持する。 |
水曜日 | 5km | スロージョグ |
木曜日 | 10km | 1kmごとに10秒ペースアップ7分→5分30秒。上げきれなくなったらそのタイムを粘って維持する。 |
金曜日 | 休み | または疲労を抜くためのスロージョグ2~3km |
土曜日 | 5km | 2kmジョグの後5分程度のスピード練習。速すぎるときはこれ以下でも可 |
【ペース型】 | ||
日曜日 | 15km | 最初の5kmは1kmごとに10秒ペースアップ7分→6分20秒。ラストの10kmは6分20秒のペース走 |
月曜日 | 休み | または疲労を抜くためのスロージョグ2~3km |
火曜日 | 5km | 1kmごとに20秒ペースアップ7分→5分40秒。上げきれなくなったらそのタイムを粘って維持する。 |
水曜日 | 15km | 最初の5kmは1kmごとに10秒ペースアップ7分→6分20秒。ラストの10kmは6分20秒のペース走 |
木曜日 | 休み | または疲労を抜くためのスロージョグ2~3km |
金曜日 | 休み | または疲労を抜くためのスロージョグ2~3km |
土曜日 | 10km | 2kmジョグの後6分程度のペース走 |
※徐々にペースを上げる練習方法を「ビルドアップ走」、一定のスピードを持続する練習方法を「ペース走」といいます。 |
■練習のポイント
【スピード型】
1回はマラソンのためにスタミナを持続し、ペースを身につけるためのペース走。他は最終的に実際にマラソンを走る時のペースより速いペースを設定しています。速く走ることで筋肉に負荷を与えて超回復を図ろうという狙いと、ちょっと苦しい思いをすることで、マラソンペースを楽に感じられるようになるという効果を狙っています。したがって、練習時は多少苦しくても頑張ります。どちらかというと若い人向け。
【ペース型】
練習回数が少ない代わりに毎回長く走ります。持続走に慣れて自分のペースをしっかり身につけようという狙いがあります。どちらかというと、筋肉が少ない女性やシニア、スピード練習が無理な太めの方向けです。脂肪の代謝能力を高めるにはペース型の方が優れています。
もちろんこの二つの型をミックスした方法も考えられます。完走を目指すならペース型、10km程度は苦もなく走れて、あわよくばサブフォーも狙おうという人にはスピード型の練習(またはペース型の練習強度を上げるプラン)がよいでしょう。
■全国の人と走る距離を競う
月刊「ランナーズ」の名物企画に「オクトバーラン」というのがあります。自己申告で、10月1カ月間に走る距離を競おうというものです。全国ランクの他に都道府県別のランクもあり、上位者は毎日数字に励まされて、月末になると年休をとって走り込む人もいるほどです。こんな企画に参加するのもいいでしょう。取りあえず9月から10月にかけては、月間200kmオーバー(週間45km)の目標をクリアしてください。