42キロ。素直に感動できる自分に出会える
ランニングは継続すれば、誰でもその効果を実感できる |
また、さらに走り慣れてくると、自分が常人ではないような気がしてきます。1km移動するのにも乗り物に頼るのが当たり前の現代社会で、通勤距離としても長い、40km・50kmを自分の足だけで移動してしまうなんて、マラソンを走るまでは考えもしなかったことです。40kmという距離は、地図帳の全日本図上でも、点ではなく線で描ける長さです。これはやはり、並ではない。マラソン専門選手が毎日練習しているのだから、「42kmぐらい走るのは当たり前」と思ってしまいがちだが、自分にもできると素直に感動してしまいます。自分を誉めてやりたいし、自信もつく。
ランニングで若返る。すべてから解放される
自信といえば、体力・体質も変わります。体力年齢はあっという間に5歳、10歳と若返るでしょう。ガイドは、生来過敏性腸症候群で、よく下痢をしていましたが、走り始めてからは、胃腸の状態が快調になりました。適度な疲労が生じるためか睡眠が深くなり、寝起きが快調になりました。友人にもランニングで生活習慣病を克服した人は何人もいますが、医師に見放された腰痛を、走って治したという人もいます。健康が増進することは間違いありません。
47歳になったばかりの時には、大腸ガンの手術をしました。下腹部を縦に20cmほど切り開き、直腸からS字腸結腸まで、20cm程の腸を切り取りました。しかし、その手術5か月後に実施された第1回東京荒川市民マラソンを完走することができました。こうした回復力も、日頃のランニングによって体力を蓄えていたおかげであったのではないか、と考えています。
また、ランニング中は無我の境地になり、精神的に参っているときでも走っている最中は何も考えません。少なくとも走っている間はストレスから解放され、疲れた神経を回復させる作用があるようです。