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試打で実感、シャフトスタビライザーの進化(4ページ目)

シャフトスタビライザーが仕様変更と新作をひっさげ登場! マーク金井氏も絶賛する画期的ゴルフアイテムをガイドが再び試打。可変ウェイト機能を持つ新作「AMT for Woods」の使用感をレポートします。

児山 和弘

執筆者:児山 和弘

ゴルフガイド

悩み多きスライサーに朗報

シャフトスタビライザーが、装着されたところ。見た目は大きく変わらなくても、小さな差でフィーリングや結果には大きな違いが……
「AMT for Woods」の最大の特徴は、やはりスライス系ゴルファーとの相性の良さでしょう。シャフトスタビライザーは、どちらかといえばフック系の球筋のゴルファーに適正があり、チーピンなどのミスの抑制に効果が出ることが多かったのです。「AMT for Woods」であれば、ウェイトを「Lighter head feel」に可変させて、スライサーにも効果が期待できるようになります。

ゴルファーの多くがスライスに悩んでいるといわれていることを考えると、ようやくスライサー向けのシャフトスタビライザーが登場したのは朗報といえるでしょう。スライス系ゴルファーは、一般的にスピン量が多くなる傾向があります。「AMT for Woods」を使用して、スピン量の減ったボールのつかまっている強いボールが出るようになれば、飛距離アップもかなり期待できます。

しかし、市場で販売されているスライサー向けのドライバー、あるいはフッカーのための左にいきにくいドライバーと比べると、「AMT for Woods」の矯正効果はそれ程大きなものではないでしょう。弾道に対する矯正効果は、「ゴルフクラブに弾道調整機能の波が来る」で紹介したようなテーラーメイド「R9」ドライバーなどの弾道調整機能を持ったモデルのほうが、かなり大きくなります。あくまで可変機能は調整程度に考え、スイングの安定やミート率アップを意図したほうが良い結果が出そうです。

例えば、スライスをクラブで直したいと考えているゴルファーは、「Lighter head feel」で使用することはもちろんですが、使用ドライバーもボールの捕まるスライス抑制タイプを選ぶと良いでしょう。

昨年2008年のフェース面反発係数の規制、ヘッド体積、シャフト長などへの規制、来年から始まるアイアンのフェース溝規制など、ゴルフクラブの性能を規制しようという傾向は、今後も継続することが予想されます。そんな中、ゴルフクラブは飛距離や方向性といった点で劇的な性能向上が難しくなり、その進化は振りやすさや構えやすさ、見た目の安心感など、感覚に訴える部分へと移っていくことが予想されます。

絶賛シャフトスタビライザーの真価を探る」の試打でも感じたことですが、シャフトスタビライザーはクラブ全体のバランス、マッチングというものを考えさせられます。今回の「AMT for Woods」は、手元よりの小さなウェイトの移動で実際に球筋が変わる様を目の当たりにして、ゴルフクラブの性能の微妙な成り立ちに改めて驚きました。

今後ゴルファーには、そうした微妙な違いを嗅ぎ分けて、自分好みのクラブを選ぶようなセンスを求められるかもしれません。シャフトスタビライザーのようなアイテムや実際に多くのクラブを試してみて、クラブ性能の違いを体感する経験をどんどん増やしていくと、クラブ選びの基準もきっとよりシビアに変化していくものと思います。



<関連リンク>
絶賛シャフトスタビライザーの真価を探る(All Aboutゴルフ)
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