DTM・デジタルレコーディング/DTM・デジタルレコーディング関連情報

エンジニアの自宅スタジオ訪問~阿部哲也氏(2ページ目)

元ル・クプルの藤田恵美さんなど、最近はサラウンドのレコーディングを手がける阿部哲也さん。その阿部さんがミックス作業を行っているという自宅のスタジオに訪問してみました。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

得意の木工を駆使して、スタジオを自作

阿部哲也さん
部屋の中に部屋を作るような工事はすべて自分で作業
--防音などを施したスタジオを作るとなると、膨大なお金がかかりそうですね?
阿部:実はそうでもないんですよ。中古のマンションを購入したため、リフォーム業者に部屋のリフォームはお願いしたのですが、スタジオだけは自分で工事したんです。設計からデザインまですべて。もともと木工というか工作全般が好きで、よく自分でいろいろ作っていたのです。すべてを業者任せにしたら、良い値段が出てくると思いますが、原価ベースなので1/4程度でできるんですよ。ただし3ヶ月掛かりましたから、どっちがお得なんでしょうかね。


阿部哲也さん
机もラック類も木工による自作
--それにしても本格的な工事ですよね?
阿部:浮き床にしているので、まさに部屋の中に部屋を作ったような形になっています。もともとの部屋が6畳なので、防音設備などを入れた結果、スタジオのスペース的には5畳程度になっています。

--机やラック類もすべて木製ですが、これも自作?
阿部:そう、すべて作っています。ある意味、趣味ともいえますが、自分で作ることで、ニーズにピッタリ合うものが手に入るのですから。


定員3人なのでCAPA3 Studioと命名

--最初から、このような形のスタジオが完成したのでしょうか?
阿部:スタジオを作った当初は、今とはだいぶ違う形でした。ちょっとギターを録るといったことはしたこともありますが、ここはあくまでもミキシング用のスタジオ。ソファも置いて、私のほかにお客さん2名まで呼べる形にしていました。定員3人だから、CAPA3 Studioという名前にしたんですよ。また、当初はステレオ2chで作業をするスタジオだったため、システム面でもまったく違うものでした。

--現在はモニタースピーカーにKRKのV8シリーズが置かれていますが……。
阿部:前の家にいたときから、ある程度の機材はあったので、当初は、それらの機材でスタジオを構築しました。最初はGENELECのモニターを使っていました。が、いまはレンタルで借りている倉庫で眠っています。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます