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Reason4、間もなく登場(2ページ目)

Propellerheadの統合型シンセサイザ、Reasonの新バージョンが間もなく登場します。前バージョンのReason3から約2年、どんな機能が追加されているのかなど、その概要を見てみましょう。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

6種類のオシレータと4種類のフィルタを搭載したThor


Reason4
6種類のオシレータ、4種類のフィルタを組み合わせて使う新音源、Thor
なんといっても、今回の最大のポイントは新音源のThorでしょう。Thorとはドイツ神話に出てくるNorse God Of Thunderという神に由来したものだそうですが、副題として付いているのが
   ポリソニック・シンセサイザ
です。すっと読み飛ばしてしまいそうですが、「ポリフォニック(Polyphonic)」ではなく、「ポリソニック(Polysonic)」。あまり聞いたことのないネーミングですよね。

一般的なシンセは1つもしくは2つ程度のオシレータに、フィルタ、EG、LFOなどを組み合わせた形で成り立っていますが、このThor、なんとオシレータを6種類、フィルターを4種類装備してそれぞれを自由に組み合わせることができるのです。そして、そのオシレータとフィルタのための6基の空きスロットがあり、それぞれに異なるオシレータとフィルタを同時に3つずつ呼び出すことで、斬新なサウンドを生み出すことができるのです。


シンセサイザの歴史の総結集


Reason4
Thorに搭載された6つのオシレータ
その6種類のオシレータとは
   アナログ
   ウェーブテーブル
   フェーズモジュレーション
   FMペア
   マルチオシレータ
   ノイズオシレータ

のそれぞれ。あらゆるオシレータがここに結集したという感じです。

FMペアが2つのオシレータを周波数変調させてYAMAHAのDX系のサウンドを作るのに対し、フェーズモジュレーションは、2つのオシレータを位相変調させて、個性的なチープサウンドを生み出すもの。さらにマルチオシレータは、複数のデチューンされた波形を同時に発音するもので、トランス系のサウンドを作り出すことができます。

これを3つ組み合わせることが可能というのだから、まさに何でもあり。個人的にはとにかくFM音源がほしかったので、嬉しいところ。強いていえば、直列に4つまでモジュレーションをかけられるDXに習うFM音源だとさらによかったのですが、それは高望みといったところでしょうか……。

実際、このThorの出音を聴いてみると、本当に多種多様なサウンド。かなり音作りの楽しさを味わえそうです。
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