■SamplitudeがMAGIXからEmagicへ
しかし、3月にドイツのフランクフルトで行われた音楽関連の展示会、musikmesseにて異変が起こりました。そのSamplitudeがさらに、MAGIXからドイツのEmagicへと転売されたのです。
どうも、この転売の話はMAGIX社とEmagic社の間で今年1月ごろから秘密裏に進められていたようで、フックアップもEmagicの日本の代理店であるミディアもまったく知らなかったようなのです。
ころころと転売されるSamplitudeですが、今回のEmagicの買収には大きな意図があります。それは、Steinberg VS Emagicという構図の中で欠けていたNUENDOの対抗馬としてSamplitudeを用意したということなのです。
リリース時期は今年の夏から秋ごろと言われていますが、正確なところは未定です。また、バージョン的には6.5からEmagicの製品となるようで、ユーザーインターフェイスも大幅に変わり、Logic風になるようです。
それに伴い、国内の代理店もフックアップからミディアに変更されることが決まったようで、フックアップのホームページからは少しずつSamplitudeに関する情報が少なくなってきています。一方のミディア側にはまだSamplitudeに関する情報は掲載されていないようなので、製品リリース間近となってからの掲載になるのでしょう。
今後、従来ユーザーのサポートがどうなるのかははっきりしていませんが、基本的には従来ユーザーはフックアップがサポートをし、ミディアには引き継がれるわけではなさそうです。
SamplitudeがMAGIXからEmagicへと移ったものの、MAGIXには、まださまざまなツールが残っています。その上位に位置付けられるMAGIX Music Video Makerシリーズは前述のとおり、国内ではミュレイディアが扱っているわけですが、それ以外のツールについてはこれまで国内での販売はありませんでした。