スーテイ・ツァイ(モンゴル)
スーテイ・ツァイ(C) Rich Hikari Co.Ltd
モンゴルの人々が愛飲しているお茶といえば「スーテイ・ツァイ」。チベットのバター茶と同じく、磚茶を削ったものに牛や羊の乳と塩を入れて作るもので、いわばモンゴル版ミルクティー。お茶というよりはスープに近い感じで、実際モンゴルでは粟や羊肉などを入れることもあります。現地ではレストランでも味わえますし、ツアーなどで遊牧民の暮らすゲルを訪ねれば、自慢の一杯でもてなしてくれるでしょう。
韓国茶(韓国)
簡単に飲めるパックの五味子茶。5つの味があるのが名の由来だが特に酸味が強い
韓国の伝統的なお茶といえば、ナツメ、コーン、柚子などを用いたヘルシーなもの。五味子と呼ばれる植物を使った五味子茶(オミジャチャ)、シナモンやショウガで造る水正果(スジョンガ)をはじめ、何十種類ものお茶があります。家庭で愛飲している人も多いですが、街なかの伝統茶院も人気。素朴な韓国菓子と共に好みのお茶を味わうことができます。レトロな雰囲気の店が多いので、歩き疲れたときに一休みするのにもってこい。柚子茶や高麗人参茶はお土産としても人気が高く、市場やスーパーでも簡単に見つかります。
マテ茶(アルゼンチン)
マテ壷のデザインも写真のようにシンプルなものもあれば、美しい装飾を施したものもある
アルゼンチンを中心に南米で広く飲まれているマテ茶は、マテと呼ばれるモチノキ科の常緑樹から作られるハーブティー。コーヒー、紅茶につぐ世界三大嗜好飲料にも数えられ(※マテ茶の代わりにココアを入れる場合もある)、栄養価に優れていることから、「飲むサラダ」なんて呼ばれることも。マテ壷と呼ばれる独特の容器に茶葉を入れて湯を注ぎ、ボンビージャと呼ばれるフィルター付きのストローを使って飲みます。緑茶を思いっきり渋くしたような味なので、好み次第で砂糖を加えても。ただ個人的には入れない方がすっきりした風味で、日本人の口に合う気がします。
ちなみにアルゼンチンの人たちは驚くほどマテ茶をよく飲みます。皆マイカップならぬマイマテ壷とお湯入りのマイポットを持っていて、オフィスの机に置いてあったり、お出かけに持っていくのもよくあること。もちろん旅行者でも味わう機会はたくさんあります。ホテルの朝食にも出てくるし、地元のツアーに参加してみればいきなりマテ壷が回ってくるかもしれません。というのも、実はひとつのマテ壷をみんなで回し飲むのはアルゼンチンでは当たり前。もしマテ壷が回ってきたら、一杯すべて飲み干しましょう。また、ボンビージャをむやみに動かすと茶葉がつまって飲みにくくなるので、基本的に動かさないのがマナーです。