世界のお茶事情

お茶の世界は実に奥深いもの。日本人もかなりのお茶好きですが、世界には数えきれないほどのお茶があり、国によって楽しみ方も違います。そこで今回は世界各地のティータイムへご招待。定番のお茶から珍しいご当地ティーまで、メニューもいろいろ揃えました。地元の人たちに混じって現地流のティーブレイクを楽しんでみれば、その国の新たな顔が見えてくるかもしれませんよ。

そもそもお茶ってナニ? 

茶葉を一枚ずつ紐でくくって作る中国の工芸茶(花茶)。中国茶の分類は後述

茶葉を一枚ずつ紐でくくって作る中国の工芸茶(花茶)。中国茶の分類は後述

中国や台湾では街なかで茶専門店もよく見かける

中国や台湾では街なかで茶専門店もよく見かける

一杯目の前にまずは簡単にお茶の定義から。一般的にお茶とはツバキ科の植物であるチャノキ(茶の木)の葉を加工して造られたものを指します。違いは製造方法によるもので、茶葉に含まれる酸化酵素の働き(=発酵を促す)をどの程度に抑えるかによって変わってきます。まったく発酵させないのが「緑茶」で、半発酵させたものは「烏龍茶」、完全に発酵させると「紅茶」になります。ちなみに世界で栽培されているお茶は大半が紅茶。緑茶がそれに続きますが、烏龍茶はほんのわずかです。

そしてもうひとつ、茶葉を使っていなくても「お茶」と呼ばれる飲み物があります。ハーブや果実を使ったもので、各種ハーブティーや麦茶がその一例。とくに韓国ではこの類のお茶の充実ぶりに目を見張ります。これらのお茶は健康維持などを目的に、古くから薬がわりにも愛飲されてきました。

 

瓶入りの柚子茶は韓国の人気土産

瓶入りの柚子茶は韓国の人気土産

さらに世界には飲むためではなく、食べるためのお茶もあります。中国の「竹筒酸茶」やミャンマーの「ラペソウ」、タイの山間部に伝わる「ミエン」などがそれで、数ヶ月間発酵させた後、漬け物のようにそのまま食べたり、噛んだりして味わいます。

ところで世界で使われているお茶を意味する言葉には、広東語の「チャ」と福建語の「テ」に由来する2つがあります。前者は日本語の「茶」をはじめ、トルコやインドの「チャイ」、モンゴルの「ツァイ」など。後者には英語の「ティー」、フランス語の「テ」などが属します。一部例外はあるものの、一般的に「チャ」は陸路で、「テ」は海路で伝わったものと考えられています。