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メンテ費用も“スーパー”なGT-RスペックV(2ページ目)

NISSAN GT-Rが登場してから約1年、その走りにさらなる磨きを掛けたハイパフォーマンス仕様、スペックVが追加された。1575万円という価格も驚きだが、実はそのメンテナンス費用もまさに“スーパー”と言える設定だ。

執筆者:宮島 小次郎

スペックVは性能とともにその維持費も世界のスーパーカーと同レベル

 がぞうめいスペックV専用タイヤ
スペックV専用に開発されたブリヂストン製のランフラットタイヤは、1台分で約75万円なり
ノーマルGT-Rの維持費でブレーキ以上に負担が大きかったのが、タイヤ代です。何しろ、GT-Rの性能に相応しいパフォーマンスを持つ市販タイヤは今のところ存在しませんから、タイヤも純正品を使用する必要がありました。しかも、強大なグリップ性能と反比例するように、そのライフは短いというのがもっぱらの評判です。ノーマルGT-Rには2種類のタイヤが用意され、ブリヂストン製タイヤが1台分約45万円、ダンロップ製でも約40万円というのがその値段です。

スペックVでは、ブリヂストン製のRE070Rをベースに、スペックV専用にさらに改良を加えたスペシャル品が用意され、こちらはフロント用が1本約17万円、リア用が約20万円、1台分で計約75万円となります。ブレーキに比べれば、それほどでもないような気がしますが、性能を考えるとそのライフはノーマルよりもさらに短いと予想されます。そのためスペックVでも、オプションで従来のダンロップSP600DSSTを選択することも可能です。

エンジン
エンジンに関しては基本的に標準車と同じだが、スペックVではエンジンカバーがブラック塗装となる
その他の消耗品としては、エンジン関係の油脂類も挙げられますが、実はスペックVではエンジンにはそれほど手は入れられていません。注目は約80秒間ターボの過給圧を高めるハイギアードブースト機能ですが、最高出力に関しては2009年モデルの標準車と同じ485psですから(初期モデルから5psアップ)、特にシビアに考える必要はないようです。実際、指定オイルも標準モデルと同じです。

また、GT-Rには保障を受けるために、特別な点検が義務付けられていますが、標準モデルでは3年間に4回(2000km、12か月、24か月、36か月)の点検が必要だったのに対し、スペックVでは半年に一度(初回は2000kmもしくは6カ月)の点検が必要となり、計6回の特別点検を受けなければならなくなりました。

チタンマフラー
スペックVに採用されるチタンマフラーは、ニスモクラブスポーツパッケージ用と同じもので、価格は200万円!
この点検項目には、GT-Rならではの内容として、アライメント調整、エンジン左右バンク間の調整、クラッチのクリアランス調整などが含まれていましたが、スペックVではさらにブレーキローターの内部クラック点検、チタンマフラーの熱による変形のチェックといった項目も追加されました。もちろん、その分点検に掛かる費用がアップすることは言うまでもありません。

性能を考えると、約800万円というGT-Rの価格はバーゲンプライスともいえるものでしたが、そのハイパフォーマンス仕様のスペックVでは、性能はもとより1575万円という価格、そして購入後の維持費に至るまで全てがまさにスーパーカーと呼べるものになったといえるのではないでしょうか? それだけにスペックVを購入できるのは、世界のスーパーカー同様、ごく一握りの富裕層のみとなりそうです。

■関連サイト
NISSAN GT-R specV特別サイト
NISSAN GT-Rメンテ&チューニング事情
NISSAN GT-Rメンテ&チューニング事情 その2
NISSAN GT-Rに見る次世代のメンテナンス
NISSAN GT-Rメンテナンス詳細



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