文章 : 高山則政(All About Japan「カーメンテナンス」旧ガイド)

パンクしているわけではないのに、タイヤの空気の減るのが早いという場合、バルブが痛んできていることが一因として考えられます。このバルブの交換は比較的簡単にできるようになっています。


注入口からのエア漏れ
 タイヤに注入されているエアは、正常の範囲でも僅かずつ減っていくものなので定期的な空気圧点検や補充が必要になりますが、微妙にエア漏れが早いものが出てくる場合があります。クギを踏んでいるわけでもなく、もちろんホイールの変形などもない。1週間くらいでは目立たないけれど、1ヶ月ほどすると補充するレベルになってくる等という状況がこれにあたります。

 このような場合は、エア・バルブの状態をチェックしてみます。エア・バルブというのはホイールのリムから出ている注入口のことで、構造としては、先端に付いているバルブ・キャップ、バルブ・ステム(外から見える筒状の部分)、空気注入口となるバルブ・コアで構成されています。

 まず、簡単な点検としてはバルブキャプを外して、石けん水等(だ液でもOK)を塗ってエアの漏れをチェックします。注入口に石けん水の膜を作ってやった場合に、エアが漏れていると膜が膨らんだり、パッと消えてなくなったりします(この場合、数回確認します)。

エアが漏れていると思われる場合は、注入口の真ん中に突き出ているバルブ・コアの軸を押してみます。細いドライバーのようなもので、押してからパチッと戻すようにして落ち着かせてやると、これだけで直ることもあります。特に、空気圧点検や補充後にエア漏れを起こした時には有効です。

バルブ・コアはねじ込んであるだけ

 エア漏れが止まらない時は、バルブ・コアが緩んでいることもあるので、装着状態をチェックしてみます。これには、バルブ・コアを回すツールが必要です。これは、「虫回し」とも呼ばれていますが、カーショップやバイク用品店などの工具コーナーで購入できます。また、バルブ・キャップにバルブ・コア回しが付いたタイプ(画像)もあります。

 コア回しを差し込んで、右回転(時計回り)に回してやります。緩んでいる場合は締め直せばエア漏れが直るかもしれません。きつく締まっているようなら、バルブ・コアの不良が考えられるので交換してみます。
 交換用のバルブ・コアも用品店で購入できますが、アルミホイール用(画像・B型)とスチールホイール用があるので間違えないように注意します。

交換はエア注入の用意をしてから
 ねじ込んであるバルブ・コアは左回転に回すと抜けてきますが、それと同時にエアも出てきます。このため、交換しようとする場合はエア注入の出来る状態にしてからにします。例えば、ガソリンスタンドで給油のついでに、エアをもらうというのが良いかもしれません。シガーライターからの電気で回すようなエアコンプレッサーは容量が小さく連続使用も出来ないので、エア注入に時間がかかります。

 バルブ・コアは、外れる瞬間に勢いよくエアが噴出してくるので、外した部品が飛ばされたりしないように手で押さえるように注意します。

 後は元通りに、新しいバルブ・コアをねじ込んでやり、しっかり締め付ければOKです。次にエアを規定圧まで注入して、最後にエア漏れがないか石けん水を付けてチェックします。

バルブ・キャップを忘れずに
 外したバルブ・キャップは、適当なところに置いておくといつの間に無くすこともあるので注意します。たまに、バルブ・キャップの付いていないタイヤを見かけることがありますが、これは好ましくありません。バルブ・ステムとバルブ・コアの間に砂などが入ってしまうと、エア注入時などで噛み込んでしまって、エアがジャジャ漏れになってしまうこともあります。

 また、キャップの中にゴムパッキンの入っているキャップなら(金属タイプに多い)、多少のエア漏れをカバーすることも出来ます。
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