分けて考えるとそれなりの成果がみえてくる
小学校英語の成果は一言では表せない難しさがありますが、松香先生によると、分けて考えるとそれなりの効果が見えてくるそうです。
公立小学校の場合、前のページで紹介した6つの領域に分けてみると、確かにそれなりの成果が出ていると報告されています。
小学校で英語指導できる人材育成が大切
松香洋子先生は、インタビューの最後に次のように話してくれました。
「私は今後、教材の活用法を考えていきたい。そして、ここ5~6年の英語教育実践事例からわかってきた役割分担、コーディネータの必要性、本当の英語力が付くカリキュラムについて、もっと深く関わっていきたいと思っています。」
「そしてもっと行政のバックアップが必要です。韓国のように国が十分な費用を与えて、教員の研修機会を増加させなければ。」
「本当にそうですね。」松香洋子先生の考えに私も大きくうなづきました。
現職の小学校教諭で子供に英語を指導できる人はわずか1割ほどだそう。今後は人材育成がポイントになってきますね。
さらに彼女は、より多くの大学、短大で児童英語教育の理念や教授方法が指導されることを願っています。松香フォニックス研究所が実施しているJ-SHINE資格取得必修講座はその願いの活動母体だそう。「玉川大学のようにJ-SHINEに登録する大学がもっと増えるといいのですが・・」と仰っていました。
■豆知識:文部科学省の学校基本調査によると、平成17年度の小学校数は23,123校(国立73、公立22,856、私立194)。大学726校。短大488校。小学校の教員数:416,833名。
<編集後記>
大変貴重な時間を頂戴してインタビューをさせて頂きました。児童英語教育に関わる者として、松香先生にお会いできることは大変光栄なことで、久しぶりに緊張しました。「子供の英語はリズムの習得」という松香洋子先生の考えは以前と全く変わっていません。ここが信頼のおけるところ。これまで何度か講演に参加したことはありましたが、対談したのは今回が初めて。話しているうちに、松香先生の子供の英語教育への深い思いが伝わって来ました。本当に会えて良かった!関連サイト:
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