小学校英語教育の成果とは?

松香洋子先生。玉川大学の学部、大学院で講師も勤めている。
松香洋子先生。玉川大学の学部、大学院で講師も勤めている。
この部分を語るのはとても難しいでしょう。英語教育として成功と言える規準が未だに曖昧なことなどが理由です。そこであえて、松香先生に「小学校英語の成功の規準は何ですか?」と尋ねたところ、松香洋子先生から「小学校英語の成果とは」というレポートをお送りしていただきましたので、ここに簡単にご紹介します。それぞれ各小学校における事例の記載もありますが、ここでは省略いたします。

~~~松香洋子先生のレポートから抜粋~~~

小学校英語だからこその成果

小学校段階の英語活動、英語教育の成果は単純に表現できないが、実践期間が長くなるにつれ、トンネルの向こうに何かが見えてきた感がある。ここでは成果を6つの領域に分けて示した。小学校英語の成果はスキル向上というだけでは論じられないため、6つの領域にして示すことにした。


  • 心理面
  • 言語面
  • 文化面
  • 公立小学校の教育力の向上
  • 小学校と中学校の連携
  • 地域社会の教育力の向上

心理面では、学校をあげて、しかし無理なく、楽しく実施している場合には、大きな成果をあげている。児童が自信を持ち、自尊感情を高め、学習意欲を向上させている様子が見られる。

言語面では、児童の英語によるコミュニケーション能力には驚かされる場合がある。筆者はしばしば小学校に赴いて授業を参観させてもらっているが、児童が限られた英語を有効に使っている場面にはしばしば感心させられる。通じた、という喜びを全身で表す時、児童はとてもよい顔をしている。また、系統的に、継続的に取り組んでいる事例では、児童は英語のあいさつに自信をもち、聞いて理解する力が伸びたり、積極的に発表できたり、いつのまにか英語を読めたりできるようになる。

文化面では、外国人とのふれあいを楽しんでいる例が多い。児童が外国人講師を受け入れ心底楽しみながら一緒に遊んだり、食べたり、からかい合っている姿は微笑ましいものである。

公立小学校の教育力の向上という面では、学級担任が熱心な校長、教頭、研究主任などと共に校内研究を続ける中で、新しい指導内容についての「学級担任なりの答」を見いだしてきている兆しがある。小学校の教員は児童に物事を教えるプロであり、どのようなことでも見事に指導してしまうベテラン教師もいる。そのような人々が、時代の要請とも言えるITや英語といった課題に果敢に取り組み、小学校教員による、無理のないやり方が見えてきていることは頼もしく感じられる。

小学校と中学校の連携という面では、はじめからこのテーマをかかげ、しっかり取り組めば、中学生の態度面、積極性、聞き取り力、表現力などに大きな成果が出る可能性が見えてきた。このような事例が増えれば、近い将来、中学校の英語教育への大切な基礎作りとなるに違いない。

地域社会の教育力の向上という面では、地域に居住している外国人や、大学や、英語のできる民間人が地域の小学校で恊働するというのは、これから地域で大切な動きとなってくるであろう。もちろん英語だけでなく、子どもの安全や健全育成のために、多くのボランティアの協力が当たり前になりつつあるということも大きな後押しになっている。

子どもが活躍する英語活動を!

聞いて分かる→真似をして言う→皆の前で発表する→ほめられる→自信がつく→英語が楽しくなる

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>>松香洋子先生の願いとは>>