賃金規程とは

賃金規定とは

モチベーションの上がる賃金規程で、企業業績もUPします。

 
賃金は、従業員にとって一番関心の高い労働条件です。したがって、賃金は、賃金規程として「全従業員の賃金を決定する仕組み」を整備する必要性があります。従業員のモチベーションを上げていくことこそ、企業の業績UPの原動力です。そのために賃金規程を整備していきましょう。

労働基準法により、従業員が常時10人以上の事業所では、就業規則を作成し所轄労働基準監督署へ届け出なければいけません。そのなかに賃金に関する事項がありますので、自社の賃金ルールをきちんと盛り込むことが必要です。賃金は詳細な記載が必要になりますから、就業規則の一部(別規則)として賃金規程を作成していくとよいでしょう。賃金がどのようにして決まっているのか、どのように支払われるのかなどが示されていることで、従業員は安心して職務に専念することができます。
 

賃金規程の記載内容

もちろん就業規則の一部ですから、従業員の過半数で組織される労働組合または過半数の従業員代表者の意見を聴き、その意見書を添えて労働基準監督署へ届けること、賃金規程を従業員に周知する義務があることを忘れないようにしてください。

実はこの賃金には、同法で必ず記載しなければならない事項が決まっています。労働基準法により「賃金(臨時の賃金等を除く)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項」とされています。これをまず自社の制度として明確に確立してください。法律上の表現ですから堅苦しいですね。具体的な内容については「賃金規程の作成手順」をご覧ください。

上記記載に、「臨時の賃金等」とあります。これは、いわゆる賞与(ボーナス)や退職金などのこと。「除く」とありますので、法令上は必ず記載しなくてもいいのです。自社でこれらを支給するルールがあれば記載します。

賃金規程の見本で、実際の記載内容を確認しましょう。
 

賃金規程を定めるメリット

賃金規程を定めると、次のようなメリットがあります。

■求人活動がスムーズになる
採用時にきちんと賃金条件(基本給・手当など)を提示できるので、事業者は安心して求人活動ができます。入社後、昇給はどうなっていくのか、賞与・退職金などの支給条件が分りますから、求職者も安心という訳です。

■従業員のモチベーションアップ
目標管理制度などの評価制度を取り入れた成果主義賃金制度などを確立すると、従業員のモチベーションを大きくUPさせることができます。透明性の高い人事評価制度が明示されれば、従業員のやる気を引き出すことができます。そのためには成果を上げた従業員をきちんと評価し、役職や能力などに沿った昇給などに結びつけることです。

■昇給の時期に悩まずに済む
どんぶり勘定で、従業員の給与を決めている経営者の方は少ないでしょう。何らかのルールを踏まえ毎年の昇給時期に昇給をしていると思います。会社としての仕組みが確立されていないと、「毎年その時期になると悩むなぁ」という経営者の方が多いのです。

賃金制度として運用するとルールのもとに決定できるので、決定時間が減少し経営により専念できます。毎年の総額人件費の予算のなかで、各従業員に対して昇給額を考えることになります。

■自社にとっての最適な賃金水準の判断ができる
賃金表(自社のルールに基づいた昇給テーブル)を作成すると、入社から定年まで在職した際の標準者モデルの賃金表を作成することができます。もちろん、会社によっては定年退職者がまだいない企業や、中途採用中心でそもそも在職期間が短いという企業もあります。それでも、世間水準(同業他社、同地域企業)などと毎年比較していくことで、自社の給与水準が高いのか低いのかがよく分ります。

将来どういう企業を目指していくのかの検討資料にもなります。統計として、一般的なものは、厚生労働省の賃金構造基本統計調査があります。この調査は、わが国最大規模の賃金調査。事業所の属性、雇用形態、就業形態、学歴、年齢、勤続年数、役職、職種、経験年数、実労働日数、現金給与額、超過労働給与額、賞与額などのデータを確認することができます。自社の賃金表を作成するときは同業界の規模企業のデータを参考にできますし、自社の賃金が全国平均に比べてどのようなものかを知ることができます。

賃金表は、社員に公表して納得性を得ておきましょう。人事考課(社員の勤務成績を評価)制度などを採用して、より成果を挙げた社員を評価(昇給額を変動させる)できる賃金テーブルを作成することです。これがないと、モチベーションの向上につながりません。

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