イタリアンの基本コース構成…コントルノ、セカンドピアットなど
まずは食卓にワインとパンあり。 |
<目次>
アンティパスト(ANTIPASTO)
ちょっとした腹ごなし? がアンティパスト。カプレーゼ |
たいてい、アンティパストの後にパスタやお米の料理が出てくるのですが、このふたつとも時間がそれなりにかかりますし、できたてほやほやを頂くのが美味しいので、パスタを茹でている間、アンティパストを楽しむというのがイタリアのスタイルです。 とはいっても、アンティパストは難しい料理というわけでなく、いたってシンプルなものが多いです。 有名なところでは、「生ハムとメロン」、「カプレーゼ」、「カポナータ」など、切って盛るだけだったり、作りおきされているものだったり。 なにせANTI(前)PASTO(料理)というだけあり、料理が始まる前の腹ごしらえのような存在なので、難しく考えるような料理というわけではありません。
また、アンティパストには2種類あります。 アンティパストフレッド(ANTIPASTO FREDDO)の冷たい前菜とアンティパストカルド(ANTIPASTO CALDO)の温かい前菜というものです。 コースを作ったり、もしくはコースを頂く時、冷たい前菜から温かい前菜へ移ります。 温かい前菜の代表は、フリット系の揚げ物がとても多いです。
レストランでアンティパストをオーダーしておくと、食べ終わる頃にちょうどパスタやリゾットが出来上がるという食のタイミングを計る上でも、とても大切な一品です。 ちなみに、よく見られる前菜の盛り合わせは、アンティパスティ・ミスティ(ANTIPASTI MISTI)といい、いろいろな種類の前菜が一皿に盛られたものですので、レストランなどで、いろいろ食べたい人にはこれが一番のオススメです。
プリモピアット(PRIMO PIATTO)
パスタ、スープ、リゾットをプリモピアットといいます |
プリモピアットは、基本的に炭水化物系のお料理で「パスタ料理」もしくは「お米料理」が多く、他に「スープ料理」などが当てはまります。スープ料理を別として、パスタも茹で時間だけでも10分、お米料理はリゾットが代表的ですが、これも20分という時間を出来上がりまで要するので、アンティパストの存在がここで生かされてきます。 時々、PRIMI PIATTI(プリミピアッティ)として、複数のプリモピアットが提供されることがありますが、たいていは、スープ、パスタの順か、パスタ、リゾットの順になることが多いです。 スープ < パスタ < リゾットと、プリモピアットは軽い順に提供されているのです。 時にクリーム系のパスタ料理などは、さっぱりとしたリゾットの後に提供されることもありますので、基本的には料理の重さによって提供されるといっても良いでしょう。
セコンドピアット(SECONDO PIATTO)
ずばり“メインディッシュ”、牛の煮込み |
レストランのメニューにも、魚と肉の選択があります。 もちろんセコンディピアッティとして、複数のセコンドピアットが提供される場合もあります。 この場合、魚料理が先で、後に肉料理が来ます。 時に、魚料理の後に続けて肉料理というと、とてもヘビーな感じがする場合もあるので、魚料理と肉料理の間に「お口直し」として「シャーベット」などを提供される場合もあります。これはデザートではなく、甘くならない程度、あくまでもお口直しとしてのシャーベットです。
コントルノ(CONTORNO)
野菜のひと品をコントルノと言います |
イタリアの野菜サラダについては、イタリアを旅したことのある方はご存知だと思いますが、ドレッシングがかかった状態で提供されることはまずありません。 では、どのようにしていただくのか? というと、このサラダと共に、オリーブオイル、塩、胡椒、酢類(白赤ワインビネガーやバルサミコ酢)などが提供され、自分の好みの味付けをして頂くのがイタリア流です。 この順番ですが、塩をして、ビネガー類を回しかけ、軽く野菜を和えた後にオリーブオイルでまとめるというのがポイントです。 この順番を知っておくと、市販のドレッシングを買う必要なく、家庭でも簡単に野菜サラダが作れます。 時々、オレガノやタイムなどの乾燥ハーブなどを使ってアクセントにするのもオススメです。
ドルチェ/DOLCE
デザートはドルチェといいます。 |
もちろんティラミス、パンナコッタなどもドルチェの部類。 ただあまり、いわゆる「ケーキ」というものを食べるということはあまりありません。食べても季節の素材を使ったトルタ(タルト)位でしょう。 ジェラートもこのドルチェの位置になります。
もっと美味しくイタリア料理を!
楽しく食べるのがイタリア料理! |
また、イタリア料理で忘れてはならないピッツァの存在! これはプリモピアットやセコンドピアットのどこにも属さないけど、アンティパストに小さめに提供されることがあったりします。 ピッツァは、それ自体が「完成品」と言われるので、ひとつでOKという感じもあります。 ちなみにイタリアでは、1人が1枚のピッツァを食べるので、日本のように1枚をシェアしてというのはあまりありません。
とにかくイタリア料理の特徴は、この基本に従って、各土地の郷土料理を楽しめるということがあります。 郷土料理を知れば知る程面白いのがイタリアなのです。 これからも楽しく美味しくイタリア料理をいただきましょう!
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