マーケティング/マーケティング事例

弁当箱の売上急増に見る強い企業の作り方(4ページ目)

最近、日本を代表する企業が相次いで業績の下方修正を行うなど不況の足音が急ピッチで迫ってきています。そんな中、売上が急拡大している商品もあります。その要因を分析すると、強い企業体質を作るヒントが・・・

安部 徹也

執筆者:安部 徹也

マーケティング戦略を学ぶガイド

好況・不況共に強い企業体質を作るプロダクトポートフォリオマネジメントとは?

企業が好況に強い製品、もしくは不況に強い製品のどちらか一方のみを扱う場合は非常にリスクが高いと考えられます。商品の特性と反対の時期がやってきた時に業績が急速に悪化する可能性が高まることは容易に予測できるからです。

ということは逆を言えば好況に強い製品と不況に強い製品を共に揃えておけば、好況、不況、どちらの状況でも困ることはありません。リスクを分散するという意味でどちらの状況でも売れる商品のラインナップを揃えておけば好況・不況関係なく安定的な業績を維持することができるというわけです。

このような製品の品揃えの面でリスクの分散を行う方法はマーケティングではプロダクトポートフォリオマネジメントと呼ばれています。プロダクトポートフォリオマネジメントは、違う特性の製品を複数扱うことによってどんな環境になろうとも製品の偏りによる業績悪化という最悪の事態を避けるための保険としての機能を果たします。
ボストンコンサルティンググループが考案したPPM


企業はあらゆる事態を想定して、特性の違う複数の製品をプロダクトポートフォリオに加えることによってどんな環境になっても安定的な業績を維持できる企業体質を構築することが可能になるというわけです。

自社のプロダクトラインを見直して、ある一つの特性に偏っているようであれば是非ともプロダクトポートフォリオマネジメントの概念を取り入れてリスクの分散を図ってはいかがでしょうか?


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