法律での分類は?

店頭で売られているサプリメント・健康食品には、色々な製品があります。どれも同じように見えてしまいますが、きちんとチェックすると、法律上の違いもあるのです。
健康食品の法律上の分類

図 : 健康食品の法律上の分類


健康食品として販売されているものの中で、ある程度効果が認められている製品として、「特定保健用食品」や「栄養機能食品」があります。そして、それに該当しない健康食品をまとめて、「いわゆる健康食品」を呼んでいます。

栄養機能食品
特定保健用食品
いわゆる健康食品

食品なので、医薬品と誤解されないために「病名を挙げて効果をひょうじしてはいけない」「1日の用量をはっきり書いてはいけない」「摂るタイミングを書いてはいけない」などの規制があります。

栄養機能食品

タイプ分け
 
栄養機能食品は、「ビタミン・ミネラルなど、健康の維持に欠かせない栄養素について、ある一定の基準を満たした食品に関して栄養機能表示が認められる」という基準です。現在、栄養機能食品としての表示が認められている栄養素は、17種類。

ビタミン:ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE
※β-カロテンは、ビタミンAの前駆体として表示が認められています

ミネラル:亜鉛、カルシウム、鉄、銅、マグネシウム

規格基準型表示なので、製品の成分が国が定めた基準値(参照:厚生労働省サイト)の範囲内にあれば、特に申請は必要なく自主的に表示することができます。また、栄養素が持っている機能について製品に表示することができます。(ビタミンCの場合:皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ栄養素です)。ただし、表示できる機能は、栄養素によって決められているので、その範囲内で行わなければなりません。

栄養機能食品である旨の表示は、「栄養機能食品(ビタミンC)」など、どの成分による機能表示なのかを明らかにしなければならないというルールがあります。さらに、2005年の制度見直しで、ダイエット用食品において栄養機能食品と表示することは認められなくなっています(ビタミン・ミネラル以外の成分の効能を認めたように、消費者に誤認させる恐れがあるため)。

・東京都福祉保健局 健康安全室 健康安全課による解説:栄養機能食品について
・厚生労働省:栄養機能食品の規格基準

特定保健用食品

特保認定マーク 条件付き特保認定マーク
色々なところで目にするようになった特定保健用食品(トクホ)。特定保健用食品はビタミン・ミネラル以外の栄養素で、ある程度その機能が認められたもの。2009年9月の消費者庁発足で、従来の厚生労働省認定から消費者庁認定へと変わりました。
トクホは特別用途食品の1種で、「○○な方」(血圧が高め・血糖値が気になる)向けの食品として認定されています。そして、トクホには、その機能のレベルと表示の違いで、3つの種類があります。

■ 規格基準型特定保健用食品
特定保健用食品として許可されている製品数が多く、科学的根拠が蓄積したもののうち、個別審査を行わなくても許可できる成分について認められるもの。つまり、『この成分は、ビタミンやミネラルが効果を示すのと同じように、一定の量を摂取することが健康維持に役立つ』ということがはっきりわかった成分について認められます。特定保健用食品の表示申請があれば、製品ごとに承認の可否を議論するのを省略して、担当部署の審査だけで認可されます。
この規格基準型特保で現在認められている成分は、実はお腹の調子を整える効果のある食物繊維やオリゴ糖の仲間など、まだ数は多くありません。

<疾病リスク低減表示>
特定保健用食品のうち、「カルシウム」と「葉酸」に関しては、疾病予防機能表示(病名をあげて病気を予防する機能を表示できる)が許されています。
カルシウム:日頃の運動と、適切な量のカルシウムを含む健康的な食事は若い女性が健全な骨の健康を維持し、歳をとってからの骨粗鬆症になるリスクを低減するかもしれません。
葉酸:適切な量の葉酸を含む健康的な食事は、女性にとって、二分脊椎などの神経管閉鎖障害を持つ子どもが生まれるリスクを低減するかもしれません。

特定保健用食品の分類

特定保健用食品の分類

■ (個別許可型)特定保健用食品:
1991年に最初に導入された「栄養の機能性表示」を認める規格基準。成分試験ではなく、製品毎に人を対象とした個別試験を行い、その有効性と科学的根拠(どのような流れで効果が表れるのか)の両方がきちんと証明できた製品を、厚生労働省(2009年9月より消費者庁へ業務移行)と食品安全委員会で審査し、認可されます。

■ 条件付き特定保健用食品:
特定保健用食品の審査で求めている有効性と科学的根拠のレベルには届かないものの、一定の有効性(「科学的根拠は証明できるが、有効性は低い」または、「有効性は認められるが、科学的根拠が明らかではない」)が確認された製品が認可されます。

特定保健用食品は、ビタミン・ミネラルほどではないが機能があることが科学的に確認できている成分ということになります。ただ、病名をあげて機能を表示することはできない(カルシウムと葉酸は例外)ため、「血糖値が高めの方へ」「コレステロールが気になる方へ」といった表示になっています。

詳細記事:トクホってどんなもの?
東京都福祉保健局 健康安全室 健康安全課による解説:特定保健用食品について

「いわゆる健康食品」と呼ばれている食品

タイプ分け
 
いわゆる健康食品というのは、特別に基準があるわけではありません。栄養機能食品でも特定保健用食品でもないけれど、健康の維持・増進を目的とした食品をまとめて「いわゆる健康食品」と呼んで、前の2つと区別しているのです。
現在販売されているサプリメント・健康食品の多くは、「いわゆる健康食品」にあたります。ダイエット目的のサプリメントや健康食品は、ビタミン・ミネラルが含まれていても栄養機能食品の表示はできないので、いわゆる健康食品になります。

「健康食品」「健康補助食品」「栄養補助食品」など、様々な名前で表示していましたが、2003年の表示基準の見直し(保健機能食品と紛らわしい名称、栄養成分の機能及び特定の保健の目的が期待できる旨の表示をしてはならない)で、これらの表示をしてはいけないことになりました。
また、薬事法の規制で、機能表示を行うことは違法になります。

いわゆる健康食品は、広告表示に関しては薬事法の規制を受けますが、製品の中身に関しては、罰則規定のゆるい食品衛生法の規制しか受けません。ですから、品質が良いもの悪いものが混在している状況です。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ダイエットは個人の体質、また、誤った方法による実践に起因して体調不良を引き起こす場合があります。実践の際には、必ず自身の体質及び健康状態を十分に考慮したうえで、正しい方法でおこなってください。また、全ての方への有効性を保証するものではありません。