揚げ物の種類とコツ・油の温度
揚げ物の種類とコツ・油の温度
《過酸化脂質には「食べる油が酸化したもの」と「体内の資質が酸化したもの」があり、動脈硬化やその他の生活習慣病の原因になるのは後者です。 前者は、食べたとしても99.5%は腸で安全な形に変わってから吸収され、残りも肝臓で処理されるので心配はいりません。》
(NHKガッテン書庫!油の真実)より抜粋
「過酸化脂質」は動脈硬化や心臓病の原因になる!
過酸化脂質を阻止する「ポリフェノール」が含まれる赤ワインやウーロン茶、又は、中性脂肪を抑えてくれる「ケルセチン」を含む玉ねぎを、揚げ物料理といっしょに食べることを、お勧めします。揚げ物の種類
【素揚げ】
素材に何もつけないで揚げる方法で、調理の過程の一つとしても、多く用いられます。
・フライドポテト(ポテトチップス)、パセリ、茄子、さつま芋
【から揚げ(空揚げ)】
小麦粉や片栗粉をまぶして揚げる方法で素揚げの一種。鶏のから揚げには片栗粉とコーンスターチを混ぜて使うとカラリと仕上がります。
・竜田揚げ、フライドチキン、唐揚げ
【衣揚げ】
素材に衣をつけて揚げる方法です。和・洋・中、で衣の材料が違ってきます。
・天ぷら、フリッター、中華料理の衣揚げ
【パン粉揚げ】
日本独特の調理法で、日本的洋風料理と言えます。素材に塩,コショウ,小麦粉,溶き卵,パン粉をつけて揚げる、いわば衣揚げの一種です。
パン粉のほかに、ビスケット、クラッカー、焼き麩、ゆば、そうめん、春雨、道明寺粉などをつけて揚げる場合もあります。同じパン粉揚げでも、魚や野菜をフライ、肉をカツと呼んで区別しています。
・トンカツ、魚のフライ、コロッケ
フライとは、油で揚げる西洋料理の総称
フライは、から揚げ(素揚げ)と衣揚げとに分けられます。そして、 衣揚げは、パン粉揚げとフリッターに分けられます。
ポテトチップスや魚のから揚げは、揚げ物の特徴である「脱水する作用」を利用する調理法で、素揚げか、粉を薄くまぶしただけで揚げます。
一方、天ぷらなどの衣揚げは、素材の持ち味を活かすように、水分の多い衣をまとわせ、衣の水分が蒸発する間に、素材に熱が通るようにする調理法です。
油の温度を見分ける
天ぷらの衣を箸につけて振り落としてみて....
【低温:150~160℃】写真は155℃
150℃以下では衣は鍋の底に沈んで浮いてきません。揚げ物をするには低温すぎるのでもう少し待ちましょう。 ただ、フライドポテトや大学芋など、二度揚げする場合の一度目は155℃位で入れはじめます。(二度目は高温で)
衣が鍋底まで沈んですぐ浮き上がれば160℃~で、そろそろフリッターや中華の衣揚げを入れ始めます。
【中温:170~180℃】写真は175℃
衣が中ほどまで沈んですぐ浮き上がれば170℃です。浮かんできた衣も低温の時は丸かったのが、細長くなってきます。天ぷらなら野菜を揚げる温度。 鶏のから揚げ、トンカツも入れ時です。
【高温:180℃以上】
落とした衣が油の表面で散り、細長くなると180℃で、天ぷらの魚介類、フライなら牡蠣、平目、白身の魚などの適温です。
揚げビーフンもこれ位の高温でないとふっくらと膨らみません。
190℃以上では、中まで熱が伝わる前に焦げてしまいますので、火を止めて少し待つか、油を足すかして調節して下さい。
天ぷらの衣がない場合は、野菜の薄い切れ端を落としてみて2秒ほどで浮き上がってくれば170℃。5~6秒かかれば、まだ160℃です。
トンカツの裏技
豚ヒレ肉(ロースでも)に塩コショウをして衣をつけるのですが、(左から時計まわりに)小麦粉→溶き玉子を2回繰り返します。(下段の真ん中・右が一回、左が二回) 揚げ上がりが綺麗にふっくら仕上がります。衣が厚くなるわけですが、粉臭さはありません。パン粉は一回だけ!
最後の完成品は、同じグラム数のヒレ肉に、衣つけを一回、二回、三回したものを並べてみました。
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