毎日のお助けレシピ/料理のABC関連情報

古今東西食のうつり変わり 料理の栄枯盛衰

歌は世に連れ?と云いますが、料理も変化しました。お母さん、あの料理は、あの食材は、何処へ行ってしまったのでしょう、ほら、遠い日に作ってくれた、あの、懐かしい味ですよ。

大石 寿子

執筆者:大石 寿子

毎日のお助けレシピガイド

【井の中の蛙大海を泳ぐ....】
ガイドの仕事をするようになって早半年。随分色々な事を学びました。料理とは“かくあるべき”と凝り固まった私の脳細胞も随分活性化してきたように感じます。ひょんな事から大海に飛び出てしまった井の中の蛙。<海は広いな大きいな>

継続は力なり
ニ十数年間購読し続けている料理本の月刊誌があります。
実は5年目位で一度購読をやめています。理由は、同じ料理が数年後<写真まで全く同じ>掲載されるようになったからです。そんな安易な作り方をする出版社が許せなかったです。それでも又購読を復活させたのは、時代の流れに沿った「料理の今」を感じる事の出来る一番の雑誌だったし、良い意味でも悪い意味でも昔と今を比較できる歴史があったからに他なりません。

昔は良かった
近頃の料理には、っもうーっ!ついて行けない!程新しい食材がこれでもか!状態で使われます。昔は良かった!などとはあまり言いたくないのですが、30年前「鶏料理の店」を始めた頃は、「唐揚げ」を筆頭に「手羽先の酒蒸し」「モモ焼き」「かぶと焼き」「とり皮炒め」あとは揚げだし豆腐、豆腐とこんにゃくの田楽 ....それくらいでしたよメニュー。それでも『こんな旨いもの食べたのは生まれて初めてだ、ありがとね、冥土のみやげになったよ」...近所のおばあさんにそう言われて拝まれた事がありました。唐揚げ一つでこんなに感謝されるなんて、良い時代でしたね。

初めましての食材と調味料
食材、調味料、本当に変わりました<変わったと言うよりも増えたと言ったほうが適切かも>。アボガド★黄色や赤のピーマン★フルーツトマト★アンチョビ★パルミジャーノ・レッジャーノ★バルサミコ酢、ナンプラーなど等。例を挙げればキリがないです。オリーブオイル<昔は日焼けに塗るものだと思ってた。食べられるとは誰も教えてくれなかった>はもう当然のように使われますよね。そうそうヨーグルトも子供の頃にはなかったですよ。何しろ冬にきゅうりやレタスが食べられる事さえ奇跡のようですもの。

ある日突然
当然、料理本も変化しました。
だってね、コチュジャンという名前が出てきたのだってここ数年なんですよ、それまでは「とうがらしみそ」でした。手持ちの料理本を捲って調べてみましても<大変な作業でありました。一番古いもので1977年発行ですもの>ある号で突然コチュジャンと変わり(とうがらしみそ)の注釈付き。その注釈もいつしか消えて、今ではコチュジャンのひとり歩きです。

【注目】
豆板醤(トウバンジャン)も、とうがらしみそ。コチュジャンのほうが甘味があり、両方を組み合わせて使う場合も多い。

もう昔の私じゃありません
昔「朝鮮料理」「朝鮮漬け」今「韓国料理」「キムチ」。変化したのは料理名だけじゃありません。作り方も分量も変わり、特に、ケーキ、生クリーム、ジャム、煮豆、きんとん等の砂糖の割合がグッと減りました。そして野菜の四季も地方の独自性もだんだん希薄になってきたようにも感じます。
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