トイレの水が流れないトラブルは、大半は自力で直せる
トイレの水が流れない、止まらない、詰まったなど、トイレのトラブルは焦ってしまうもの。トイレの仕組みをふまえて、対処法をお届けします
トイレが使えなくなってしまったら一大事。でも、よくあるトイレのトラブルうちの大半は、自分でも直せてしまうものです。そこで今回は、トイレの仕組みと自分で直す方法をご紹介します。
水洗トイレの仕組み:タンクの内部構造
トイレのロータンクの仕組み
この仕組みがわかっていると、どこに故障の原因があるのか判断しやすくなります。
トイレの水が流れないときは……
水を流すと、図のような状態になります。このどこかが止まってしまうと、トラブルの原因になります
バケツなどで水をくんで、便器に流し込んでください。
■原因1:止水栓が閉まっている
止水栓が開いていなければ、当然水は流れませんので、開けてください。
■原因2:レバーの鎖が傷んでいる・切れている
レバーからゴムフロートにつながる鎖にサビや汚れ、またはたるみや切断などがあると、浮き球が動かず、水がタンクに溜まりません。鎖を掃除したり、交換します。交換用の部品はホームセンターなどで購入することができます。
■原因3:浮き球が引っかかっている
浮き球が壁などに引っかかっていることがあります。動きを確かめて、正しい位置に戻してください。
■原因4:ボールタップが動かない
ゴミや水あかでボールタップの動きが悪くなり、水が出なくなることがあります。ブラシやサンドペーパーでよく落としてください。
トイレの水が止まらないときは……
トイレのロータンクの仕組み
止水栓を閉めてください。タンク内が空になったところで、とりあえず水は止まります。
■原因1:ゴムフロートにゴミがはさまっている・はずれている・劣化している
ゴムフロートにゴミがはさまったり、はずれてしまったり、ゴムフロートそのものが劣化してしったりしていると、水が流れっぱなしになり、止まらなくなることがあります。ゴムが傷んでていたら、交換してください。交換用の部品はホームセンターなどで購入することができます。
■原因2:浮き球がはずれている・水が溜まっている
浮き球がはずれると、水が止まらなくなります。中に水が溜まってしまったときは、交換が必要です。交換用の部品はホームセンターなどで購入することができます。
■原因3:ボールタップが汚れている・パッキンが傷んでいる
ボールタップにゴミや水あかが付着している場合は、取り除きます。ボールタップのパッキンが傷んでしまっているときは、交換が必要です。部品はホームセンターなどで購入することができます。
トイレが詰まってしまったときは……
■原因:トイレットペーパーやそれ以外のものが詰まっているラバーカップで排水溝に空気が入らないように覆い、何度か引き上げれば、詰まりが直り、排水されるようになります。
ラバーカップでは引き上げられないような固いものの場合は、ゴム手袋を使って、手で引き出してください。一人暮らしでラバーカップを常時用意しておく必要はないと思いますが、ホームセンターなどで購入することができます。
自分で直せないトイレ故障はどうしたらいいの?
故障などのトラブルを避けるためにも、定期的なトイレ掃除をお忘れなく
まずは、賃貸契約書をチェック。設備が故障した場合の連絡先が書かれていることがあります。もし何も記載がなければ、大家さん、もしくは管理会社に連絡してください。緊急を要することもあるかもしれませんが、勝手に業者と連絡を取り、直してしまった場合は、費用を自分で負担しなければならないこともあります。
なお、費用については、通常の使用において故障した場合、基本的に家主(大家さん)の負担です。ただし、掃除が行き届いていないことによる詰まりや、「ペットボトルをタンク内に入れておく」といったような独自の節約術を行ったことによる故障など、汚損や故意による故障は自己負担です。自分の部屋といえども、借りているもの。その後また他の人が住むことを考えて、丁寧に使うよう心がけてください。
==================
私もかつてトイレの水が流れなくなって困ったことがあります。それまで一度も開けたことがなかったタンクの中、しばらくどうしたものやら頭を悩ませましたが、調べてみた結果レバーの鎖がはずれていることが原因でした。
仕組みや構造がわかっていると、いざというときでも焦らずに対応できるもの。この記事を読み終えたら、一度ご自分でタンクの中をのぞいてみてくださいね!
【関連記事】