ムスジカラカネトカゲの基本情報
ムスジカラカネトカゲ
ムスジカラカネトカゲ
学 名:Chalcides sexlineatus
別 名:グランカナリアカラカネトカゲ英 名:Gran Canary Skink分 布:スペイン領カナリア諸島のグランカナリア島全長:15-20cm 頭胴長8-10cm
スペイン領のカナリア諸島に生息する青い尾が美しいカラカネトカゲです。
カラカネトカゲ属Chalcides はアフリカ北部、地中海沿岸、中東、インドに30種程度が知られているスキンクの仲間で、一般には円筒形で細長い体つきで、四肢が小さいという特徴があります。
本種はカナリア諸島のグランカナリア島のみに分布しており、北部と南部の個体群をそれぞれChalcides sexlineatus bistriatus とC. s. sexlineatus の2亜種に分ける場合もあるようです。
金属光沢がある青い尾が特徴的で、成長に従い青みがなくなっていくニホントカゲ等と違い、本種は成体になってもほとんど消えない個体が多いようです。
砂地等に生息し、潜って生活することが多いカラカネトカゲですが、本種はどちらかというと岩場などで生活していることが多いようです。
飼育下での食性を見ると基本的に肉食性ですが、果実なども食べることがあるようです。
生態に関する情報はほとんどありませんが、他のカラカネ同様に2-7頭の幼体を出産する胎生です。
なかなか魅力が伝わりにくいのが、カラカネトカゲやマブヤトカゲといった、スキンクらしいスキンクの仲間でしょう。
特にカラカネトカゲの仲間は日本でいうところのヘリグロヒメトカゲやスベトカゲの仲間のように、地中に潜る生活をするために、飼育していてもあまり見ることができない、という実にマニアックな楽しみ方をすることになりますから。
ただし、丈夫で飼育もしやすく、よく見ると、かなりかわいい顔つきをしていて、非常に魅力的であることに気づきます。また一般には安価ですし、ネット上では意外に飼育している人が多く、ファンが確実に存在しているグループです。
特に本種は尾が青いため、地味な種類が多いカラカネの中では特別な存在です。そして何より野生動物を保護しているカナリア諸島の固有種ですから、流通すること自体が非常に少ないわけです。2009年にはEUで繁殖された本種が、大量に流通しファンを喜ばせました。ただし、ちょっと安価すぎるような気もしてしまいます。
安価なのは助かりますが、本来は非常に貴重な種類なわけで、もう少し高価なまま流通させる必要がある気がします。もともと需要が少ないトカゲではありますが、今回流通した個体を購入されたみなさんには、ぜひ繁殖まで念頭に置いて飼育に臨んでいただければな、と思います。
赤っ恥をかかない程度の知識
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ムスジカラカネトカゲの飼育方法
飼育容器 60cmクラス以上の容器で床面積が広いもの 温度 ケージの下にフィルムヒーターを敷き、夜間は光のでない保温球を利用した方がよい 照明 やや弱めの爬虫類用蛍光灯を使う 床材 ヤシガラ土などの保湿性がある素材。潜れるように厚めに敷く 容器内レイアウト 大きめの水容器を設置する 餌 昆虫類で良い。慣れればふやかした配合飼料も食べるらしい 基本的な世話 地表性トカゲの飼育に準ずる ※「飼育の基本情報」はLACERTA ROOMを参考にしました。【関連記事】