オオカメレオンモドキの基本情報
撮影協力:B-BOX aquarium
学 名:Chamaeleolis guamuhaya別 名:-英 名:Escambray Bearded Anole, Giant Fales Chameleon分 布:キューバ中部の限られた地域全長:最大30cm以上 体長16cm以上
キューバに生息するイグアナ科のグループであるカメレオンモドキの仲間の最大種です。
カメレオンモドキの仲間は、中米を代表する樹上性の小型のトカゲであるアノールの仲間の近縁種でアノールトカゲ属Anolis とされていたこともあります。現在はカメレオンモドキ属Chamaeleolis とされることが多く、キューバ島周辺に5種が知られています。英名では「アゴヒゲアノール」の意味であるBearded Anoleと呼ばれ、やや尖ったアノール特有の頭部の下顎にヒゲのようにも見える突起が多いのですが、国内ではカメレオンと体型がやや似ているためこのように呼ばれています。そもそもアノールの仲間自体が体色を変化させることができるためカメレオンと比較されたりしますが、本グループは動きもややゆっくりで、確かにアジアからアフリカでアガマ科と近縁であるとされるカメレオンの仲間の収斂の例であるとも考えられます。
国内ではフトヒゲカメレオンモドキChamaeleolis barbatus 、ポルカスカメレオンモドキ(ホソカメレオンモドキ)C. porcus 等が輸入されていますが、本種の流通自体は初めてであると思われます。
樹上性が強く、体色も良く変えることができ生態もカメレオンと似た面も持っているようですが、大きく発達した頭部は、特に巻き貝を食べるための適応であるようで、よく巻き貝を食べるそうです。
繁殖生態は卵生であるようですが詳しいことはわかりませんでした。スミマセン。
カメレオンモドキ自体が、非常に変わった形態であり、人気は高いのですが流通量が少ないこともあり、ポピュラーな種類であるとは言えないでしょう。まあ、ムリしてこの手のグループを飼育する必要はなく、カメレオンを普通に飼えばいいのですから。
特に本種は新種記載されたのも最近であり、分布も局所的であるようで非常に高価な種類です。また飼育自体もやや難しいと言われています。
とにかく個性的で魅力もありますので、こんな種の飼育法や繁殖法の確立は、想像しただけでも楽しいです。ちょっと前まではアノール属だったのですから、ヘタをしたら特定外来生物に指定されてしまっていたかもしれません。別属でよかったー。
赤っ恥をかかない程度の知識
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オオカメレオンモドキの飼育方法
飼育容器十分な高さと通気性がある飼育容器。側面は金網やメッシュ製の物を使う。容器内の側面や天井に張りつくことができるためしっかりとしたフタができる容器。
温度
25から27℃くらいにして、ホットスポットで30℃以上になるところを作る。おそらくあまり高温は好まないと考えられ、部屋全体をエアコンで管理するなどの方が良いと思われる。
照明
紫外線灯とバスキングランプが必要。観葉植物の葉などを使って陰を作り、明るすぎないようにする必要がある。
床材
ヤシ殻土や腐葉土など保湿性のある物を厚めに敷く。
容器内レイアウト
なるべく長い木の枝などを上下方向の立体運動ができるように設置する。水入れを設置する。
餌
コオロギなどの昆虫類。地面に落ちたエサなどは食わない場合があるので、ピンセットで直接与える方がよい。高い場所にエサ入れを設置して、そこに入れておくのも効果的。餌付かないときは巻き貝を与えてみる。
基本的な世話
樹上性トカゲの飼育に準ずる
- 多湿と通気性を保つ
- あまり高温にしない
- 陰を多く作り明るくなりすぎないようにする
- カルシウムの添加は必須。ときどきビタミン剤も添加する
- 立体的な活動を行うので高さのあるケージがよい
- 通気性を確保できるケージを使う
- 脱走に注意する
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