オーストラリアナガクビガメの基本情報
撮影協力:Herptile Lovers
学 名:Chelodina longicollis別 名:-英 名:Common Snake-necked Turtle分 布:オーストラリア東部(クイーンズランド州中部からサウスオーストラリア州)甲長:最大27.5cm
オーストラリアでもっともポピュラーであると言われる淡水性の曲頚類のカメです。
分布域の東西によって背甲の色に違いがあると言われていて、東側の個体群はほぼ黒色ですが、西側では明るい色になると言われています。
腹甲は幅が広く各甲板の継ぎ目が黒くなっています。
生息域ではもっとも普通のカメで、あらゆる淡水域で姿を見ることができるようです。また、特に夏季に陸地を移動する姿も多く見られることでも有名です。
野生では、主にカエルや巻き貝を食っているようです。また危険を感じると、悪臭を出すことも知られています。
オスは甲長14-15cm、メスは17cm程度になると成熟し繁殖が可能になります。メスは生息地では夏である11-12月に産卵を行います。1シーズンで1-3クラッチほど産卵されるとされ、1クラッチで直径21.0-33.8×12.5-21.3cmの卵を6-23個ほど産むようです。卵は110-168日、現地では1-4月に孵化します。孵化した幼体は甲長25-30mmで全体的に黒褐色ですが、下顎から喉、腹甲にオレンジ色から黄色の大きな斑紋が目立つ体色をしています。
野生動物の輸出をしていないオーストラリア原産のカメですので、野生個体が流通することはありませんが、オーストラリア国内ではペットとして大量に流通しているようで、ポピュラーなカメです。
海外の動物園等で繁殖された個体を原資としたCBが国内でも流通しています。国内でも繁殖されていますが、まだ数は多くなくあまり見かけることはありません。また成体はほとんど流通することはありません。
名前の通り、オーストラリアを代表する曲頚類と言えます。幼体が流通の中心となるため、鮮やかな腹側の色彩が強いインパクトを与え、非常に印象的です。
しかし、ところ変われば動物も変わるというのでしょうか、オーストラリアでは、こんなクビの長いヤツが、日本のクサガメやイシガメのように当然のように流通していて、ペットとしてポピュラーというのだから想像しにくいです。うらやましいというのとは違うんでしょうけど。そう考えれば、いつかは国内でもコンスタントに繁殖されて、もっとポピュラーになっていくのかもしれませんね。
赤っ恥をかかない程度の知識
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オーストラリアナガクビガメの飼育方法
飼育容器60~90cmクラス以上の水槽や衣装ケースなど
温度
極端な低温には弱いので、20℃くらいに保温する
照明
紫外線入りのバスキングランプが必要
ろ過
できれば、外部式フィルターと上部フィルター
床材(底砂)
特に必要なし
容器内レイアウト
泳ぎ回れる程度の水深で浮島や流木程度の完全に乾燥した陸地を設置する。あくまで水量を多くとる 餌 配合飼料を食うが、甲の形などがゆがむらしいので小魚やエビなども利用する
基本的な世話
多くの水棲傾向が強い水棲ガメに準ずる
- 週に1度、強制的に乾燥させ甲羅干しをする
- 幼体にはまめな給餌と強制甲羅干しをする
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