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カラグールガメとは? 基本情報と飼育方法!

今回は、カラグールガメの基本情報と飼育方法をご紹介いたします。ボルネオカワガメやバタグールガメと並んで、イシガメ科の最大級になる水生のカメです。飼育をするのならば相応の覚悟を必要としますので、初心者向きではない種類です。

執筆者:星野 一三雄

カラグールガメの基本情報

カラグールガメの基本情報と飼育方法

写真提供:aLive

カラグールガメ
学 名Callagur borneoensis別 名:-英 名:Painted Terrapin分 布:タイ南部、マレーシア、スマトラ島、ボルネオ島甲 長:最大76cm前後

ボルネオカワガメやバタグールガメと並んで、イシガメ科の最大級になる水生のカメです。

成体の背甲は卵形でやや扁平な形をしており、明褐色からオリーブ色地に3本の太い黒色のラインが入ります。また各縁甲板にも大きな黒色の斑が入っています。四肢はガッシリとしており、水かきもよく発達しています。四肢の指が5本あり、4本しか指を持たない近似種のバタグールガメと区別されます。

幼体時は背甲に3本のキールを持ち、全体的に暗いオリーブ色をしていますが、成長するとオスは灰褐色になり、さらに繁殖期になると下の写真のように、頭部が白くなって頭頂部から吻端に非常に鮮やかな赤いラインが現れます。

成体は大きな河川の河口部および汽水域で生活をしていて、ほぼ水生です。雑食性ですが、成体になるとほぼ完全な植物食になるようです。

繁殖期は6-8月で、ウミガメのように海岸の砂浜に産卵を行います。卵の大きさが68-76×36-44mmと大きいので、1クラッチで17-37個程度と体の大きさの割には少ない数の産卵数です。砂浜に埋められた卵は75-100日ほどで孵化します。孵化した幼体は、しばらくは汽水域にとどまりますが、二週間ほどで淡水域に移動して生活を始めます。

大型のカメであるため、食用に乱獲された歴史があり、現在は、他のアジアのカメと同様にCITES II として流通が規制されています。

国内ではときどきFHの幼体が流通することもありますが、流通量は多い方ではありません。

オスのド派手な頭部の色彩は、驚愕に値するカメですが、なんと言っても大きくなりますので、飼育をするのならば相応の覚悟を必要としますので、初心者向きではない種類です。でも、大きな水槽に大きく成長したこのカメを泳がせる、そんなスタイルにあこがれを持ってしまうのは私だけではないでしょう。

CITES(ワシントン条約)の付属書II類掲載種

成体

成体

  赤っ恥をかかない程度の知識
  • 非常に大きくなる水生のカメ
  • オスの婚姻色は頭部が赤くなり非常に美しい
  • 幼体がときどき流通する
  • 飼育には大規模な施設が必要になる
 

カラグールガメの飼育方法

飼育容器
大きさによって60~120cmクラスの水槽や衣装ケースなど。最終的には池や数メートルの水槽など

温度
低温に弱いので保温する。ホットスポットも設置する

照明
紫外線入りのバスキングランプが必要

ろ過
できれば外部式フィルターを設置する

床材(底砂)
特に必要なし

容器内レイアウト
ケース内に陸地を設置する。水深は深めにとり泳げるようにする


配合飼料でよい

基本的な世話
いわゆる水生ガメの飼育法さらに
  • アルカリ性の水や半海水で飼育するといいらしい
  • 肌が荒れやすいので、ときどき強制的に水から出して乾燥させる
  • など
※掲載した情報は「爬虫・両生類ビジュアルガイド 水棲ガメ2(誠文堂新光社)」および海外サイトを参考にしました。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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