メキシコシロクチドロガメの基本情報
写真提供:aLive
学 名:Kinosternon leucostomum leucostomum 別 名:キタシロクチドロガメ、単にシロクチドロガメ英 名:Northern White-lipped Mud Turtle分 布:メキシコ南部(ベラクルス州)からニカラグア北部甲 長:最大17.4cm
中米から南米にかけて広く分布するシロクチドロガメの基亜種です。
シロクチドロガメKinosternon leucostomum は本亜種と、さらに南方のペルー北部まで分布するミナミシロクチドロガメK. l. postinguinale の2亜種に分けられています。亜種の見分け方は腹甲の大きさや甲板の接し方などであり、斑紋や色彩などからの見分け方は難しいとされていますが、比較的目安になるのは、頭部の明色斑が明瞭なのが基亜種で不明瞭なのがミナミ亜種であるという方法です。
本基亜種は背甲が比較的高く、背甲が扁平であるミナミ亜種との識別ともなっています。色は暗褐色から黒色で明瞭な斑紋等はありません。腹甲は黄色で各甲板の継ぎ目は黒く縁取られる場合が多いようです。また腹甲にはヒンジがあり折り曲げて頭部を隠すことができます。
頭部は褐色で口唇ぶが黄色からクリーム色で名前の由来になっています。また目の後から後頭部にかけて明色のラインが走っています。
他のドロガメの仲間と同様に、泥底で水草が繁茂しているような環境を好み生息しています。比較的陸地に上がることも多く、遠い水場に移動するような個体も観察されています。
主に夜行性で、さまざまなものを食べる雑食性です。
野生では年間を通して繁殖が見られますが、特に8月の終わりから9月の始めにかけて激しい雨が降った時と2月中旬から3月中旬にかけての乾燥した時期に集中する傾向が見られるそうです。一般には年間に1回だけ産卵を行い、産卵数は1-3個です。卵は37×20mmで126-148日後に30mm程度の幼体が孵化します。
比較的コンスタントに流通し、国内でもCBがとれています。亜種の見極めが難しいのが欠点といえば欠点ですが、頭部の明色部も美しく、何より小型で飼育しやすく、繁殖も狙えるというドロガメの魅力をしっかりと持っている種類です。
私などから見てしまうとドロガメの仲間は似たような種類も多く個性に欠けるような印象があるのですが、調べれば調べるほど飼育に適した素晴らしいカメだなと思ってしまいます。ピカピカのCBベビーなどを入手できる機会も多いのですから、飼育初級者にお勧めをしたいカメです。
赤っ恥をかかない程度の知識
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メキシコシロクチドロガメの飼育方法
飼育容器60cmクラスの水槽で飼育可能。
温度
特別な保温は必要なし。幼体では冬期には保温した方がよい
照明
爬虫類専用の紫外線入りの蛍光灯を設置
ろ過
できれば、外部式フィルターと上部フィルター
床材(底砂)
特に必要なしだが、食べられない程度の大きめの小石を配すると落ち着くらしい
容器内レイアウト
水深は深くてよい。陸地は大きいものは必要ないが浅い場所を作るとよい
餌
肉食だが配合飼料中心で構わない。巻き貝・ザリガニ・小魚なども好まれる
基本的な世話
いわゆる水生ガメの飼育法ポイントは
- 水質の悪化に注意
- など
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