アルバーティスパイソン
アルバーティスパイソン
ニューギニア島周辺に分布するニシキヘビの一種です。
一般的には本種の属するシロクチニシキヘビ属Leiopython は本種のみの一属一種とされていましたが、近年は生息域による形態の差を根拠に以下の6種に分けるという説もあります。
- Leiopython albertisii Northern White-Lipped Python・・・ニューギニア島北西部に広く分布。ビスマルク諸島北端のムサウ諸島
- L. hoserae Southern White-Lipped Python・・・ニューギニア島南東部に広く分布
- L. bennettorum Bennett's White-Lipped Python・・・パプアニューギニア東部のモロベ州の一部
- L. fredparkeri Fred Parker's White-Lipped Python・・・パプアニューギニア中央部のシンブ州の一部
- L. huonensis Huon White-Lipped Python・・・パプアニューギニア東部のフォン半島南部
- L. biakensis Biak White-Lipped Python・・・インドネシアのビアク島
熱帯雨林や水場に近い草原などに生息し、主に地表性ですが木にもよく登るようです。鳥類や小動物などさまざまな脊椎動物を食べています。
産卵数は7-15個とされていて、多くは10個前後であるようです。30-33℃で65-72日で孵化に至り、38cm程度の体長の幼蛇が生まれます。
インドネシアからWC、FH、CBなどさまざまなパターンで比較的多くの流通があり、目にする機会も多いヘビで、それほど高価でもありません。WCのアダルトサイズが流通のメインだった頃には、WC特有の神経質さとアグレッシブさがある個体が多かったらしく、今でも「荒いヘビ」という印象が強いからか、今ひとつポピュラーになりきれていません。しかし、最近のCBやキミカブラックは性質も穏やかと言われていて、最近にわかに人気が出てきているようです。
言葉は乱暴で誤解がある表現かもしれませんが、手軽にパイソン飼育の醍醐味を味わえる種類と言えるかもしれません。
とにかくワタシ的には、単純に「カッコイイ」の一言に尽きます。CITES(ワシントン条約)の付属書II類掲載種
赤っ恥をかかない程度の知識
- ニューギニア島周辺に生息する
- 6種に分ける説がある。
- ウォーターパイソンと近縁だが、それほど水に依存はしていない
- 体色はどちらかというと地味
- 流通の中心はWCだが、少数ではあるがCBも流通し始めているため、そちらがおすすめ
飼育の基本情報
飼育容器 :サイズに合わせて衣装ケース・爬虫類専用ケースなどを使う。最終的には90cm程度の大きさが必要温度: 昼はホットスポットを32℃くらいにし、その他の場所は最低26℃程度に。夜間は24~27℃程度に保温する
照明: ホットスポットのみ
床材: 新聞紙やクッキングペーパーで良い
容器内レイアウト: 特に幼体時はケース内に水平に設置した止まり木が必要。できればケースの側面にネジ等で固定した方がよい。全身が入り倒されない大きさの水容器を設置する
餌:大きさに合わせたマウス・ラットを使う。WCで餌付いていない場合はウズラやヒヨコなどを使うと良い。冷凍を解凍したものでよい
基本的な世話
- WC個体には駆虫を施す
- 比較的湿度は必要だが、蒸れないように通気性は確保する
※「飼育の基本情報」は海外サイトおよび「大蛇世界(マリン企画)」「ビバリウムガイドNo.9(マリン企画)」および飼育をされている方のお話を参考にしました。
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