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キタアカハラガメの基本情報と飼育方法…アカハラガメグループ代表!

今回は、キタアカハラガメの基本情報と飼育方法をご紹介いたします。キタアカハラガメは、クーターガメの代表であるアカハラガメグループの代表種です。飼育するからには、最後まで飼い続ける覚悟と脱走されないような注意が必要です。

執筆者:星野 一三雄

キタアカハラガメの基本情報

キタアカハラガメの基本情報と飼育方法

撮影協力:Herptile Lovers

キタアカハラガメ
学 名Pseudemys rubriventris別 名:ノーザンレッドベリー英 名:American Red-bellied Turtle分 布:アメリカ合衆国北東部沿岸部(ニュージャージー州からノースカロライナ州北部、ウェストバージニア州東部)甲 長:最大40cm

クーターガメの代表であるアカハラガメグループの代表種です。

アカハラガメと呼ばれるカメは、アメリカ合衆国に生息するヌマガメ科のクーターと呼ばれる4種とアカハラガメと呼ばれる3種からなるクーターガメ属Pseudemys の1グループです。アカハラガメは以下の3種とされ、亜種は認められていません。

  • キタアカハラガメPseudemys rubriventris ・・・北東部沿岸に分布
  • フロリダアカハラガメP. nelsoni ・・・フロリダ半島に分布
  • アラバマアカハラガメP. alabamensis ・・・アラバマ州の一部に分布
幼体時は、いわゆるミドリガメのタイプで、オリーブ色地に複雑な斑紋があります。

名前からわかるように腹甲の色はオレンジ色から朱色で、アカハラガメと呼ばれるグループの中では、もっとも濃く鮮やかな色になることで知られています。この腹甲の色は成長に従い薄くなりますが、成体になると再び濃く発色すると言われています。他のアカハラガメとの区別は難しく、フロリダアカハラガメやアラバマアカハラガメとは、喉の真ん中にある明色のラインが細いことなどで区別されます。

分布域は低地で、大きな川や水路、池、沼地などさまざまな水場環境に生息しています。泥底で水生植物が繁茂しているような場所を好むようです。

幼体時は動物食性が強く、成長につれて植物食性が強くなります。

オスは生後9年ほどで22cmになると繁殖が可能になるようです。5月から7月にかけて、25-37×19-25cmの大きさの卵を10-17個産みますが、おそらく30個以上産むとも思われています。卵は70-100日をかけて孵化し、幼体は背甲29-32mmです。

かつては大量に国内にも輸入され、安価に販売されていましたが、ごく最近まではフロリダアカハラガメに替わられたようであまり姿を見ることがなかった種類です。

ミドリガメたるミシシッピアカミミガメ同様に丈夫で飼育も容易ですが、非常に大きくなるためそれを踏まえた上での飼育を行うようなカメでしょう。

やはりアカハラガメの仲間は大きくなっても斑紋が明瞭であったり、腹甲が美しかったりするので飼いごたえがあるカメでもあります。

アメリカでは大量に養殖がされはじめているようで、これからも流通量は増えると思われますが、ミシシッピアカミミガメ以上に国内の環境へ適応しやすいと考えられますので、帰化定着のおそれが心配されます。飼育するからには、最後まで飼い続ける覚悟と脱走されないような注意が必要です。

ミシシッピアカミミガメと同様に特定外来生物法で「要注意外来生物」として指定されています。

 

腹甲
腹甲
画像をクリックすると拡大画像と詳細が表示されます

 

赤っ恥をかかない程度の知識
  • 亜種はない
  • 最近になって再び流通量が多くなってきた
  • アカハラガメの中ではもっとも腹甲が赤い
  • 大きくなること以外は飼育は楽
  • 成体は植物食性が強い
 

キタアカハラガメの飼育方法

飼育容器 ミドリガメの飼い方を参照
温度
照明
ろ過
床材(底砂)
容器内レイアウト


基本的な世話
いわゆる水生ガメの飼育法であるが、特に
  • 非常に大きくなるので、最終的に大型の飼育容器が必要
  • 幼体時は低温に注意する
  • など
※「生態」「飼育の基本情報」は「クリーパーNo.44 (クリーパー社)」「爬虫・両生類ビジュアルガイド 水棲ガメ1(誠文堂新光社)」および海外サイトを参考にしました。

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