爬虫類・両生類/両生類・爬虫類関連情報

毒ヘビ51匹事件(4ページ目)

これだけ世間を騒がせてしまっては、もはや何の言い訳もできません。まだまだこれからの動向が注目される「毒ヘビ51匹無許可飼育事件」の解説記事です。

執筆者:星野 一三雄

Q.12 全国にそんなに毒ヘビを飼っている人がいるのか

ニュース等では、全国のマニアに売った、というようなニュアンスで報道されているようですが、これは実際のところはわかりません。
警察の十分な捜査によって明らかになるまで待ちたいところです。

ただし、私の個人的な感覚では、特に毒ヘビを偏愛しているマニアというのは、「数人」であると思います。

この趣味の世界でもっとも売れている専門雑誌の販売部数から考えるとマニアと呼ばれるレベルの爬虫類飼育者は全国で5000人程度と思われます。東京や大阪等で行われるイベントの入場者数も1000人程度ですし。

さらに、その半分以上、つまり3000人くらいは「カメ」の愛好家です。
残りの2000人程度がヘビ、トカゲ、両生類で三等分ないし半数と考えても1000人程度がヘビの愛好家でしょう。つまりヘビの愛好家というのはそれほど多くないということです。実際に、爬虫類雑誌やときどき爬虫類を扱う雑誌などでもヘビを表紙にすると売れ行きが悪くなるというデータもあるそうですから。
さらにヘビの愛好家の中でもっとも多いのが、美しい品種が多く、繁殖も楽しめるコーンスネークカリフォルニアキングスネークの愛好家でしょう。事実、イベントでもヘビの売り上げのほとんどはこの2種です。もちろん無毒のヘビです。

またボールパイソンという小型のニシキヘビも大変な人気があり、感覚的ではありますがおそらくコーンスネークの1-2割程度の愛好家がいるでしょう。
スネークセンターにて
ガボンアダー


残ったわずかな愛好家が、それら以外のアジアのヘビやアメリカのヘビ、変わったヘビの愛好家です。

そう考えると、大きなリスクを背負ってまで毒ヘビに傾倒する愛好家というのは、多数いるとは非常に考えにくいのです。確かに何の根拠もない推測ですが、おそらくそうは間違っていないでしょう。
ただし、これらの合法で安全なヘビを飼育している中に、毒ヘビを混ぜて飼育している人もいると思うことも否定はできません。
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