ムッスラーナの基本情報
撮影協力:ペポニ
学 名:Clelia clelia別 名:ムスラナ英 名:Mussurana分 布:中米からエクアドル北西部とアルゼンチン北部全 長:最大2-2.5m
中南米に分布する、蛇食性で有名なヘビです。
ムッスラーナ属Clelia は中南米に広く分布するナミヘビ科のグループで、分類が混沌としていますが、一般には5-11種ほどが独立種とされているようです。
本種は、ムッスラーナ属の模式種ですが、これもまたClelia clelia clelia 、C. c. groomei 、C. c. immaculata の3亜種に分けることが多いようです。
分布も広く、地域変異が考えられるため、体色なども変異が多いようですが、一般的には成体で背面が黒色から灰褐色で無斑であり、腹面はクリーム色です。しかし、幼体時は背面が桃赤色で、頭部が黒色または黄色であり非常に派手で美しいヘビと言えます。
開けた乾燥林にも熱帯雨林でも生活をしていて、基本的に陸上生活をしています。主に夜間に活動しますが、昼間でも活動しているのを見かけることがあるようです。
後牙類の弱毒ヘビであり、危険は少ないのですが、地元では咬傷被害も出ているとも言われています。
クサリヘビ科の毒ヘビであるフェルデランスBothrops やガラガラヘビ、サンゴヘビの仲間を食べる「ヘビ食い」として、あまりに有名ですが、普通のヘビのように小型の哺乳類も食べています。
卵生で、一般的に10-20個の卵を産みます。飼育下では1月に、3.5cm×7cmほどの卵を10個産んだ記録があります。孵化までに120日ほどを要したということです。
ナミヘビの一種でもあり、取り立てて外見上の特徴はないのですが、大きくて毒ヘビを食うということから、いわゆる「変態ヘビ」の王様のように捉えられています。しかし、黒い体色と筋肉質でマッチョなイメージを持つことから、飼育したがっているファンも多い、ある意味人気のあるヘビです。
国内でも、流通することはほとんどありませんが、ごくまれにCBが高価で流通することがあります。欲しいと思う方は、こういう機会を見逃さないようにしないと、次に、いつ入ってくるのかまったくわかりませんので「即、買い」でしょう。
※注意!・・・危険なヘビではありませんが、後牙類であり毒があります。長い時間咬ませたりすると毒が入ります。取扱には十分に注意をしましょう。
赤っ恥をかかない程度の知識
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ムッスラーナの飼育方法
飼育容器ヘビの大きさに合わせフタがしっかりとできるプラケースや衣装ケースなど。高さの低いフラットプラケでも可。大きさはよく言われるようにヘビがとぐろを巻いたときの3倍程度以上の床面積があればよい。
温度
シートヒーターなどで保温する
照明
特に必要なし
床材
ウッドシェイブなど。新聞紙やクッキングペーパーでも良いが潜ってしまう
容器内レイアウト
体全体が浸かるような倒されたりあふれたりしない水容器とシェルターを設置する。
餌
基本的にマウスを食う。餌付いている場合は大きさに合わせたマウスを置き餌にする。冷凍を解凍したものでよい
基本的な世話
いわゆるナミヘビの飼育方法でよい
- 幼体時は多湿を好むので、ウェットシェルターやミズゴケ入りのタッパーなどを設置する
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